ここカナダでは、学校でも街中でも何かのイベントがある度に
「寄付」、「寄付」、「寄付」
と、毎回いろんな寄付が来るんですが…
学校の寄付絡みのイベントも多いんですが、先日ビックリしたのが、
私の住むタウンハウスは6棟からなっているんですが、
そのタウンハウスの「自治会便り」みたいのが毎月来て、
その便りにはその月のイベントや、
自治会のミーティングの予定だったり、
会計報告だったり、料理のレシピだったり、
個人的に「引っ越すのでこんなもの売りに出してます。興味ある人は連絡下さい」だったり、
「こんな子供向けのサークルを作りました。参加者募ります」
とか、そんなのがてんこ盛りの10ページ位ある冊子なんですが、
今月表紙にデカデカと載っていたのが
「僕はEブロックに住む10歳のジョン(仮名)です。
2009年の1月に海外に旅行に行く予定です。 その費用を作るために今、お金を貯めています。 お金を作るために毎日缶ジュースの空き缶を集めてお店に持っていって換金しています。
僕はどうしてもその旅行に行きたいので是非協力して下さい。
10月の18日土曜の朝に各ブロックを回るので、協力してくれる方は空き缶を僕の為に玄関前に置いておいて下さい。よろしくお願いします。
次回は11月の初めです。」
こちらはリサイクル推進の為に、ビールの空き缶やワインの空き瓶や、紙パック若しくは缶のジュース、などそれらは購入時にデポジットとして前もって1本いくらでお金を取られていて、その後開き缶等を所定の場所に持ってゆくとデポジットとして前払いした分を返金してもらえるんです。
なので、街中に空き缶なんかは殆ど落ちていないんですね。
これは日本も見習ったほうが良いシステムだと思います。
仮に若い子なんかが捨てちゃってもホームレスなんかが拾って、お掃除してくる訳ですからね。
で、そんな事はさておいて、仮名ジョン君の話に戻りますが、
10歳にして、旅費を稼ぎたい、
ちょっと読むとなんて素敵なんでしょう。わが子もその位頑張って欲しいわーーなんて思うのかもしれませんが、
10歳ですよ。10歳。
それって、普通、旅費って親が出すモンじゃないですか?
海外旅行って、とりあえずは「お楽しみ」部門ですから、大体子供が決めるって言うよりも親が決めるものですよね、特に小・中学生とか年齢が低いうちは。
私の認識では、
私が「あーー、海外旅行でも行きたいな~」
って思ったら、旦那に相談して、貯金とも相談して行けそうなら GO! だと思うのですが、皆さんどうですか?
旅費が無かったらご近所の誰かにお金をもらって旅行に行きますか?
これって、10歳の子供が「行きたいっ!」
って思う気持ちがあるのもわかりますし、そしてきっといろんな経験も積めるだろうからその子を行かせてあげたい気持ちも山々ですが、
普通なら、普通なら、親がどうにかするはずの「お金(旅費)」じゃないでしょうか?
常日頃、こちらで知り合ったママ友と話しているんですが、
この国って、基本的な考えが間違えているよねって。
お金が無かったら旅行なんて行くべきじゃないと思うし、
まして、小学生が人様から集めたお金で海外旅行なんて、トンでも無いと思うんですがどうでしょう?
うちの子が同じことをしたいと言ったら、私は家の中の手伝いをさせて親(私や旦那)からお小遣いをもらってそれを貯めさせますが。
日本なんて、たとえば
子供の臓器移植が法律で出来なくて、死が目の前に迫っていて、でも海外に渡っての臓器移植には何千万も費用がかかるからなかなか出来ない……その為に募金を……
なんてお子さんも沢山いらっしゃるのに、
そんな方々の事なんか考えたら、
そんな、自分が海外旅行に行きたいってだけの子に、寄付をする気には到底なれないんですが、
そんな私は心が小さいでしょうか?
なんだかなーーー。
こんな事が多い、こんな国で私は過ごしています。
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