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![]() spring (単行本) [ 恩田 陸 ] 読了。 図書館には、ヒトはあまりいない方が良い。と言ったのは内田樹。 本の森は深い方が良い。ということ。 今回の一気読みは、これだった。 まず、初めての作家さん。 若い作家さん。 あたしは、書評を時々チェックして、あまりの誉め言葉に気持ちが動き、 いっちょ、読んでみるか。となった。 バレエ、現代舞踏、、の世界がテーマであり、入りやすかった。 主人公、およびそのごく近い周辺の数人が、入れ代わり立ち代わり 一人称として登場する。 だから、彼らの間はもちろん、近しい関係で、共通の知人?親戚、、も 登場するので、プロットするのが容易い。 著者ご本人も、サックス(楽器)を一時期、してはったようで、。 音楽の世界にも、一読者として近いので、楽しいイメージがさらに広がった。 文章に動きと、色彩が加えられてさらにそれらが一緒に動き出すのだから 読む方にはたまらん。 場面の舞台が、日本と欧州、ってのにも違和感なく、 一つの芸術分野(今回はバレエ)の俯瞰が出来たしそれぞれの、 ダンサーの技量や、コンテンポラリーダンスの現状など、 興味津々。 いくつもの、舞踏の名称のついた新作を観覧席で堪能する、、みたいな 経験、、は本を読んで出来るものなのか?出来るんだろう。 それほど、動きが激しい。だから、一つの踊りが終わると、読んでいる方も どっと、疲れる。ふう。って感じ。 一つの言葉、が引っかかった。 主人公のダンスの音楽を担当する、作曲家(女性)、彼女もかなりの 踊り手でもあるが、ある演目で、 中折れ帽にトレンチコート、という衣装で、踊る場面を作っているところ、 その中折れ帽が似合う人だと感心する場面で、 「宝塚歌劇の男役」という単語が出てくる。 わが国で、たからづか といえば、あの、レビュー。 宝塚の男役くらいしか思い浮かばない。彼女よりその中折れ帽が似合う、、となれば。 としてあり、それ程、宝塚の男役がカッコイイのだ、という流れで 文章があったんだけど、あたしは、 へえ、宝塚の男役?そんなにカッコイイ?んだろうね・・。と受け止める。 個人的には、あのセンスを認めがたいものだから・・。 作家さんとしては、メチャ分かりやすい言葉として 選んだのだろう。と思った。 マニッシュ、という概念がファッションに存在することは知っている。 だけど、ここで、宝塚かよ。と思う。 この本は、全くフィクション(小説だから当然)です。 との断り書きも読み、スペシャルサンクスで20人ばかしのお名前が 最後に上がっている。彼らの一人として知らない、ど素人のあたしだ。 ま、時代が違うのかもしれないね。 また、ベルバラ以降の世代だしね。 でっかい一つのフェミニンカルチャー(と言えば言えるが)として、 大きな存在であることは確か。それに連なり少女漫画、アニメ、、など 広く普及しているもの・・。 あたしは、14歳のときに、一度だけ、宝塚大劇場に行ったことがあって それは、上等のボックス席だったんだけど、 父が、お友達と行けば?とチケットを用意してくれたんだ。 そのお友達、ともこさんは、宝塚歌劇の大ファンで、 ピョンピョン飛び跳ねて喜んでくれたっけ。 1回観て、それも、小さいときに、、なんだが、 あたしは、ダメだった。許されよ。 今、進化?した女性の体躯、ダンスの技能、声楽の能力、などなどなど すっかり変わっているかもしれない宝塚、、観ていないのに いうもおこがましいけれど、やっぱり、、ちっちっち、、なんである。 そんな事ごとを思い出させるほどの、、 本でした。 感謝。 彼女のエッセイを今度は借りて来ようと思ったとさ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年06月29日 05時24分39秒
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