実を取るか、ロマンを選ぶか、いつも悩ましい。
出勤経路を旧筑肥線に変えたので、原チャリで室見川沿いを河口に向けて1km北上してから東進し、25分で中央区平和の職場に着く。 今朝も満潮で海水が入り、水位が上がった川を右に見ながら走った。気温も快適で、のんびりハゼ釣をしている人も、ちらほらみられる。IMGP1449s- posted by (C)雨釣の釣日記IMGP1447_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記IMGP1451_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 これからがハゼ釣のシーズンだ。室見川では、大潮時に河口から1kmの井堰までハゼが良く釣れる。餌はゴカイや、青虫で誰でも簡単に釣れ、潮の動きに合わせて遡上したり、下ったりするハゼに合わせて移動すれば釣果は確実に上がる。 今頃のハゼは20cmほどに成長していて、天ぷらや刺身にすると頗る美味く、特に刺身は活かしたままの大型で作ると、身は飴色の透明で、恐らくあまたの魚種の中でも5本の指に入るほど美味だ。ふぐ刺しなど、はぜ刺の足元にも及ばない。この時期になると、ハゼを食いたいと毎年思う。IMG_0374_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 しかし思うだけで、15年以上釣ってない。その理由は、ハゼ釣りは釣っても面白くなく、ハゼ釣をすると、場所と時間の制約で、もう海釣は出来ないから、週一回の釣を、どうしてもハゼ釣に費やしたくない。あまりにも身近で、簡単に釣れ過ぎ、引きも弱いから川から拾うような感覚で、ロマンがないのだ。 しかし、東京湾ではハゼ釣の乗り合い船が出て、釣ったり船上でハゼ料理を食べたり、秋の風物詩になるほどだ。 同じく高知市の浦戸湾ではニロギ(ヒイラギ)釣が盛んだ。IMG_0089_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 これもせいぜい10cmにしかならない小魚だが、吸い物にすると格別の美味で、江戸時代には山内の殿様も、小船を浮かべてニロギ釣をしたそうな。 高知市在住の時にこれもやったが、ハゼ釣と同じくこれも面白くなかった。 福岡に流れて来た、26年前にはもっぱらコッパグレばかり釣っていた。その数の多さに唖然としたが、それだけ高知の海にはグレをはじめ、魚がおらんということだろう。 15年ほど前の秋の午後に、唐泊でコノシロを釣っていた時、コノシロを追ってスズキが現れた。その大きさに驚いたが、すかさず活きたコノシロを針に刺して流したところ、いきなり食ってきた。我が50年にも及ぶ釣人生の記念すべき一匹目のスズキは、80cmオーバーの大物だった。IMG_0148_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 以後、毎年毎年、延々と夏の終わりから初冬の早朝はスズキ釣をしている。大物釣にはなんとも言えない魅力がある。たとえ釣れなくても、次があると思える。 さらに3年前、11月のある日に西浦で、凄まじい引きとともにハリス4号の仕掛けが、いとも簡単になんども切られた。明らかにスズキではない。 次の週にハリスを5号に替え、5号の道糸をヒットと同時に100m以上走らせて、85cmのヒラマサを釣り上げた。これは一尾目のスズキ以上の感激があり、以後、晩秋の楽しみになっている。IMG_0351_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 一昨年前には10mまで引き寄せながら、再び疾走した1mものヒラマサをばらしてしまった。今でも青白く煌いた魚体を忘れられない。 さらに先週の巨大なカンパチ?を見て、たとえ徒労に終わろうとも大物釣にロマンを求めようと思った。てんこ盛りが好きやから、他の釣も並行してやる。たとえ、二兎を追うもの一兎も得ずの警句を打ち破って、二兎を得ようと思う。 残念ながら、「貧乏、閑なし、金もなし」で近場の防波堤が唯一の魚場なのが口惜しいが、ここでの目一杯の一尾が、沖の200kgのマグロにも匹敵すると、自分に言い聞かせて週末を待っている。IMGP1429_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記IMGP1441_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記出勤前に撮影した。水槽に入れて、もう1月になり、体長は倍ぐらいに成長した。イシダイのことを高知県室戸地方ではシマコウロウと呼び、コウロウあるいはホシコウロウはイシガキダイのことだ。一般には縞がはっきりしている幼魚をサンバソウと言い、これは狂言、歌舞伎の三番叟の衣装の烏帽子が金地に黒の縞で、イシダイの縞がこれに似ているからそう呼ばれる。