アオリイカ釣りのエギングから遺伝子を思う。
昨日は待機と応援の仕事にも拘らず、3時に起きて、一釣りに出掛けた。餌のアジゴは5匹しか釣れなかったが、それを餌にして仕掛けを流した。 当たりは無かったが、唯一度浮きが沈んだが、しゃくると岩に掛かりハリスが切れた。恐らく、クエが食って穴に逃げ込んで引っ掛かったんだろう。クエの場合は当たりが有ったらすぐ合わせないと引っ掛かる。 6時には道具を畳んで帰り、7時半に応援に出掛けた。 それにしても釣り場では,今だに餌木でアオリイカ釣りをする釣り人が後を絶たない。餌木は多分鹿児島が発祥の地で、40年まえに鹿児島で働いている時に、餌木を造っている人に会ったし、小船で餌木によるアオリイカ漁をする光景を良く見かけた。元々小船で、リールなしの仕掛けで釣っていたのが、いつの間にか素人による岸からのエギングが大流行するようになった。 今やエギングはルアー釣り部門のメジャーになった感がある。エギングは釣り方はビデオなど映像で簡単に習得できるし、道具は釣具屋に溢れている。マニュアル人間向きの釣りと言える。慣れればそれなりの釣果も期待できるようだ。私もかつて少しやったことがあるが、成果を上げる前に、延々と続ける単純作業に耐えかねて止めてしまった。 それにしても、何でアオリイカが餌木に魅かれるのか。餌木は外見は明らかにエビで、模様や色は様々、値段も数百円から二千円ぐらいまで色々ある。 不思議なことにアオリイカがいる環境には餌木に似たエビなどいないので、餌木のような動物を。日常的に餌にしているわけではない。 殆んどの場合、釣り場で奇妙に上下を繰り返す奇妙なえび型に初対面で遭遇し、すごく引き付けられて、思わず抱き付き、釣り上げられてしまう。 アオリイカを含め、イカ類は一般に寿命は1年で、生き残って次の年に餌木に再会するということもない。学習することはないということだ。 多分、かなり昔、アオリイカの先祖が餌木に似た動物の満ち溢れた海で、それを常食していた時期が有り、その形や動きを焼き付けるように、遺伝子に刻み付けられてしまったのだろう。 時を経ても、其の自縛から逃れられず、引っ掛けられ落命する羽目に陥っている。こんな餌木を発明した人は何を根拠に作ったのか。 魚釣りのルアーの発想は、橋の上からうっかり落としたスプーンをマスが追尾したのを見てスプーンにフックを付けたのが始まりと言う。ルアーは今や多種多様のバラエテイーに富む。 それに引き換え、餌木は基本的な形は一種類だから、よほどアオリイカにマッチしているのだろう。アオリイカは世界に広く分布しているので、外国でも餌木の威力があるものか知りたいものだ。5月7日 068_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記5月7日 069_NEWs- posted by (C)雨釣の釣日記 地球上のありとあらゆる生物は遺伝子なしでは生存することも未来へ存続することも出来ない。個体を支配する遺伝子は一族を支配し、地域の集団を支配し、さらには種そのものを支配する。人間とて例外ではなく、飽きもせずに繰り返される紛争や戦争も其の遺伝子の一つの側面なのだろう。 西遊記で孫悟空が、お釈迦様の手の平の上とも知らず、飛び回って得意になった結果が遂に其の上から一歩も出られなかったくだりがあるが、人間の歴史も同じだと思う。 所詮人間遺伝子からは逃げられないのだろう。IMGP8791s- posted by (C)雨釣の釣日記IMGP8795s- posted by (C)雨釣の釣日記今朝の雲は台風の影響か不思議な形をしていた。