南風吹いて空は晴れず、魚釣れず、唯々蒸し暑い
数日前に前線が日本海まで北上して、これまでの天気と一変した。太平洋高気圧の張り出しが西に偏っていて、東日本では梅雨前線自体存在がはっきりしていない変則状態になっている。 連日南西の風が強く吹き、時々雨雲が流れて来て俄雨が降る。まるで梅雨末期の様相になっている。 福岡では南風は陸から海へ風が吹くことになり、何故か魚はあまり釣れない。太平洋側では逆に北寄りの風が同じような影響を与える。子供の頃に上下(かみげ)の風の日は魚の食いが悪いと聞いた記憶がある。 確かにここ数日は釣れない。魚が減っている上に気象条件が悪ければ、不漁は当然の結果だろう。道草をする気にもならず、釣りに行っても昼には帰宅している。27日。まだ晴れ間もあった。朝の今津湾。ハルシャギク。数日前までは伸びていなかった茎が、あっという間に伸びて一斉に咲く。北米原産の一年生帰化植物。キク科の外来種は繁殖力が強いものが多い。路傍のジャガイモの花。ナス科の特徴が出ている。29日。雷雲が流れて来ては俄雨を降らせ、南風が強まる。30日。6月ももう終わる。花びらの色が黄色くないヒマワリ。 南風が吹けば南風(はえ)日和と読んで、明治生まれの画家和田三造の洋画南風を必ず思い出す。漁を終えた漁船上の人物と風波の海と島影を描いている。太平洋に違いないが、この絵をどこで最初に見たのか記憶にないが、中央の素晴らしい肉体の漁師が印象に残っている。