もうヒヨドリの海越え儀式が始まった。
弥生3月もあっという間に終わりかけている。金曜日に飛来した黄砂は土曜日に一番濃くなり雲も多く、日曜日は黄砂は薄くなった代わりに雲が厚く空を覆い尽して更に冴えず、山に登る気にもならなかった。 そんな中で、ぶらりと行って見た今津の海岸で、この春すでにヒヨドリの海越えイベントが始まっていることが分かった。余りにも警戒していたのでしばらく見ていると、案の定ハヤブサが狙っていて群れが海上に出た時に襲撃しているのを見た。さらにヒヨドリたちの行動がひどく落ち着きが無かったのは、カラスが捕まえようと執拗に狙っているらしいこ、とが原因だった。 31日日曜日は曇りだったので、山には登らず初めからヒヨドリを見に行った。8時頃にはヒヨドリの群れは形成されていたのに海は出る行動は見せず、山の東側を南へ行ったり北へ行ったり移動するばかりで、やがて焦れたのかハヤブサが姿を見せて、群れは消えてしまった。 ヒヨドリの群れを見るのを諦めて移動しかけると、群れは南へ陸伝いに飛ぶのが見えた。海越えでは常にハヤブサ襲撃のリスクがあるのにと思っていたので、陸を移動するのを見て納得した。 30日29日の下弦の月。日の出頃の東の空は雲に閉ざされていた。日の出時間から30分も経って雲間から黄色い太陽が顔を出した。高度が上がっても眩しくない太陽。小さい川の護岸にスジアオらしいアオノリが付いていたので味見をしようと採取した。洗って乾燥させて焙り粉末にする。曇天ではヤマザクラも精彩がない。もう散り始めていた。ヒヨドリの群れ。視程は10km未満。ヒヨドリたちは何故か岩に止まっている。過去にはなかった光景。突然現れたハヤブサ。ヒヨドリの群れは沖合の島の松の木に逃げ込んで、ハヤブサは捕まえることが出来ない。岩上に止まったカラス。ヒヨドリを追い掛け回すカラス。多分ハシブトガラス。獰猛なカラスの一面をみせている。結局ハヤブサは狩りに失敗して、ヒヨドリは陸に引き返してどこかに消えてしまった。海中に首を突っ込んで魚を探すウミアイサ。微かに玄界島が見えている。31日視程が大分改善している。番のミサゴの1羽。背後の黒いしみはヒヨドリ。脱糞するミサゴ。飛び立つ前によくする。場所を変えた。突然現れたハヤブサ。ヒヨドリたちは陸周りで移動したらしい。ムベノ花。ナガミヒナゲシ。1cm位の小さい花になっているのは帰化植物の繁殖戦略か。アカメガシワ。生の松原のサクラはもう散っていた。別のサクラも終わる寸前。