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カテゴリ:島の生活
ようこそ、お越し下さました。 夏から数回にわたりTVの取材がありました。 先日は、NHKの「石巻復興50ボイス」 という番組の取材を受けました。 50人の人が「うれしかったことは?」 という問いに数分で答えるという番組です。 震災に関連した「うれしかったこと」ということで、 私はこんな話をしました。 震災関連の中で一番印象に残ったことは、 人に役に立てたのかなと思えたこと。 震災で海底を通っている 水道と電気のケーブルが寸断されました。 それで、島は停電と断水。 不便だったのは、 電気よりも水が出ないことだった。 311からしばらくは 一人2日で5リットルの 飲料水の配給で、 ご飯を作り洗面し、 洗濯して食器を洗う。 どう考えても足りるはずがありません。 勿論、水洗のトイレは使えません。 私は、コップ一杯の水で 歯を磨き顔をこすり、 髪を整えて対策本部に通っていました。 風呂は、降った雪をかき集めて浴槽に入れ、 薪で沸かして泥水のようになった風呂に 入ったことを思い出します。 そこで、島の有志が使われなくなった井戸をきれいにし、 水をくみ上げ、それを各家庭に生活水として配りました。 「何日風呂に入っていない?」 「もう7日かね~」 「じゃあ、夕方風呂水を500リットル持ってくるからね」 こんなことを言って回り、 午前中の水と食料の配給後、 午後にその時間にあてました。 その時に、配達先のお年寄りに、 「ありがとう」「助かるよ」と。 どこに行っても、何をしても この言葉が跳ね返ってきた。 この時にかな、自然と 「やらせてもらってありがとう」 という返事が私の口からポロリと出た。 そして、心の中に体中に、 何とも爽やかな萌黄色の風が吹き抜けた。 こんな話を取材の時に話したのかな。 自分のしたことが、 少しでも人に役立っていると思えた時、 今回の震災は、忘れ去られたこの想いを 思い出してもらう為だったのか・・・と。 これも、311の教訓ですよね。 私は「人の真価は何かあった時に現れる」 という事を思い続けてきたように思います。 「現れる」のではなく、 「現わす」とした方が、適切なのかな。 山中鹿之助の 「我に艱難辛苦を与えたまえ」 ではないけれど、 私の場合は311で得たものは大きかったな。 これからも、腰軽にやるためにも、 精神力もさることながら、 体力も持続させていかないとね。 さあ、今日も夕方のジョギングをやるぞ~~ (夜明けが遅いので、朝食前は無理になりました) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.11.08 08:35:22
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