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カテゴリ:人生観
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本日昼前に退院しました。 7月4日に入院して、手術の準備。 翌日5日14時から脊椎麻酔、そして手術。 4cm強の癌細胞を内視鏡による 電気メスで削り取る手術でした。 下半身の麻酔だったので、上半身の機能はいつも通り。 だから、手術台脇のモニター画面をずっと見ていました。 膀胱内部の壁を削り取る様は、 まるで仏師が荒彫りするが如く、 ビビー、ビビー、という音と共に 荒々しく削り取って行く。 モニターが拡大されて撮されているせいか、 実際よりも大きく写るのでまるで肉屋職人みたい。 膀胱内はパンパンに水分で満たされているため、 削り取られた肉片が膀胱内を浮遊する。 そして、削られた部分からは出血が勢いよく吹き上がる。 まるで活火山さながらだ。 麻酔のせいで全く痛みはない。 それを90分間繰り返された。 その後、出血している部分を 電気メスでジュッと焼き付け止血する。 それが、見事に次から次と止血されていく。 さすが年間100例を越える手術経験のある専門医だ。 目の前でそれをやるのではなく、 内視鏡というカメラを通して やっちまうのだからプロ中のプロだ。 止血が終われば手術は成功裡に終わる。 膀胱内に浮遊する癌組織が 膀胱壁に付着して根付くのを防ぐため、 尿道に管をいれたまま にして 翌日の午前中に癌組織の浮遊物を 完璧に滅する薬剤を膀胱内に満たす。 それを30分程度満たしたらば、 それを捨てて尿道管を抜いて一連の手術は終了する。 それが昨日の昼頃か。 そして翌日の今日の昼、退院の運びとなった。 本当に退院なの? あれだけ切って出血して、 生傷が残っている状態で退院していいのかい? というのが正直な気持ちです。 プロの仕事というのは、 こういうことを指すんだな。 昔のコミックの「スーパードクター K」みたい。 取りあえずは石巻市内に滞在して、 ないとは思うけど不測の事態に備えます。 私からすれば、この奇跡のような荒業ができたのも、 家族を初め多くの方からの温かい「思い」が あったればこそと思います。 有難う御座いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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