女性に「男を見る目」はあるか?
先日、ある地方の裁判所に出かけました。夜は現地で飲食の予定があったため、電車での移動です。あなたは、ガラガラに空いた電車に乗ったら、どこに座るでしょうか?うちの事務員さんに、どこに座るか訊いてみました。車内に、若い女性、若い男、中年女、中年男がバラバラに座っている場合、うちの中年女性事務員「三浦さん」(仮名)の観察によれば、男は必ず若い女性の近くに座るといいます。私は中年女性を尊重する立場を(過去の恐怖体験から学んで)とっておりますので、反論しませんでしたが、男にも例外があります。男がゲイであるとか、若い女性が、その男の妻に似ている、とかの場合です。事務員の三浦さん(仮名)の話では、若い女性が電車に乗ってきて、他にいくつも空席があるのに、三浦さんの隣に座ったことがあるそうです。世の中には、命知らずの人がいるものです。私なら別の車両に逃げ込むところです。たぶん、その電車が一両編成で、三浦さんの顔を見ないですむ場所が、そこしかなかったのでしょう。友人の真由美ちゃん(仮名:20代女性)に訊いてみると、こういう状況では、やはり中年女性の近くに座るといいます。理由は、(1)中年女性の近くに座ると、何かやっかいなことが起きたときに助けてくれそうな気がする(2)若い男も、中年男も、やっかいなことを起こしそうな気がする(3)若い女の近くに座ると、若い女が二人となり、ますます男が近くに寄ってくる(4)若い女が自分より綺麗だとクヤシイ(5)中年男はイヤラシイ(6)中年男はキタナラシイ(7)中年男はクサイ(8)中年男はキモイ(9)中年男はウザイ ・ ・ ・(以下省略)真由美ちゃんが私の顔を見ながら、あまりにも感情を込めて話すので、私は、もう少しで自分のことだと勘違いするところでした。世の中の「勘違いヤロー」のほとんどは男です。・・・それにしても、他人事とはいえ、これでは世の中の中年男がかわいそうです。このようなことを思い出しながら電車に乗っていると、若い女性がやってきて、私の隣にカバンを置きました。他にも空いている座席は多く、しかも老若男女さまざまな客が同乗しているのです。その中で、あえて私の隣を選んだのです。この女性の行動は、極めて適切だと感じられました。こういう場合、勘違いヤローの男どもは、ともすれば大きな勘違いをしやすいものです。私は、その女性の行動に、特別な意味を読み込まないように努めました。美しい女テロリストが嫉妬のあまり、私と自爆するため、爆弾の入ったカバンを置いた。美しい女スパイが、私をイーサン・ハントと間違えて、情報を渡そうとしている。といった特別な意味を読み込むのは愚かなことです。素直な目で事実を見れば解かるように、その女性は、たんに私に好意を持っただけのことなのです。こう考えていると、その女性は次の駅で、私には目もくれずに立ち去りました。好意を表現するのが下手な女性だ。おそらく、私の隣に荷物を置くだけでも、精一杯の勇気を振りしぼったに違いない。どうして私の周りには、素直に好意を表現できない女性しかいないのでしょうか。もっと、素直に、私に好意を表現して欲しい。いや、素直じゃなくても、いや、ウソでもいいから、私に好意を示して欲しいと思います。若い女性が私の席の隣に座ろうとしたが、勇気がでなくて座れなかった、という事実を聞いても、真由美ちゃんは、まるで中年男を見るような目で、私を見ていました。「その人は、たんに席が空いていたから荷物を置いただけですよ」「しかし、見たこともない男の隣に荷物を置いたんだ。 少なくとも私を信頼したことは確かだろう。 ・・・それにしても不思議だ。 いくら私がトム・クルーズに似ているからといって、 なぜ信頼できることまで知られたんだろう?」「マッケンジーさんが信頼できるということも、 トム・クルーズに似ているということも、 誰も知らないと思います。 私も知りませんでした。 その人も分からなかったと思います。 たんにマッケンジーさんが、 物を盗む度胸がなく、 盗んで逃げても、 簡単に取り押さえられる、ってことが見透かされただけでしょ!」・・・やはり、女性に「男を見る目」は、ないのかもしれません。 ┐('~`;)┌