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カテゴリ:奈良夢小噺
次に向かったコーナーは『薬の献納コーナー』です。
聖武天皇の皇后であった、光明皇后60種の薬を大仏に献納された目録(種々薬帳)を始め、 実際に『五色龍歯』などの薬関係の展示がされていました。 (↑龍って、実はナウマンゾウの歯の化石。 誰が薬にしようなんておもったんでしょう?。納豆並みに神秘です。) 光明皇后は仏教の庇護者としてさまざまな伝説も伝えられており、 夢で100人(か、1000人:爆)の身体を洗いなさいという仏からのお言葉で、湯治場を作り、自らが人々の身体を洗っていましや。 処が、最後の99人目(か999人目)に訪れた人が重症の癩病(らいびょう。ハンセン病)でした。 皇后は、止める従者を制し、患者の膿をみずから吸ったところ、その病人が阿?如来(あしゅくにょらい)であったという伝説を子供のころに読んで覚えていました。 そんな伝説のある皇后さまのコレクションの薬とあらば、 やっぱり医療職&最近東洋医学を学んでいるわたくしとしては、興味満々w まず、最初につっこみをしたナウマンゾウの歯にトライw。 http://www.weblio.jp/content/%E4%BA%94%E8%89%B2%E9%BE%8D%E6%AD%AF←大三臼歯だそうな 歯さんに聞いてみると、まだ薬として使える精が少し残っているという事。 試しにお願いしたら・・・、 『使ってもらうのが一番うれしいから』とわけて下さいました。 って・・・・ちょっと・・・いえ、実は「頂く」のは、 かなり気が引けたんです。やっぱり持ち物としては国(他者)のモノですし・・・。 けど、展示会が終わればまた蔵に戻って今度日の目をみるのは、数十年後か、もしかしたら二度と人の目に触れないかもしれない・・・。 そう思ったら「役目を持った物(薬)」として第二の生を受けたものの、「生のまっとう」に協力する事は悪いことではないだろう・・・、 そう思ってありがたく頂きました。 実は、正倉院展の前々日くらいから頭痛ぎみだった瑚月、 歯さんに「これで頭痛治るかな?」と聞きました処、 『ここにあるのでは材料が足りないからねぇ。けど、集めていったらいいよ』とご助言頂きました。 というわけで。 集めました(爆。 ちなみに正倉院(宝庫)の中には現在も40種薬があるそうですが、 すべて海外から取り寄せた品だそうです。 その当時、薬の知識も最先端は海の向こうだったようですね。 そのうち、今回は上記のナウマンゾウさん以外に、「大黄」と「治葛(やかつ)←最強の猛毒だそうだ。使われた跡があるそうなhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%9F%E3%82%A6%E3%83%A0%E5%B1%9E」 さんがおられました。 大黄さんは塊が5つか6つほどありましたが、薬として『精がある』と答えてくれたのは2つだけでした。 1000年以上たつんですもんねぇ・・・。 よくそこまで耐えたなと、薬さんに感嘆。 ありがたく頂きました←。 治葛の方は、入れていた坪の木の蓋に精が残っていたので、蓋さんにお断りして譲っていただきました。 http://www.weblio.jp/content/%E5%86%B6%E8%91%9B%E5%A3%B7 で・・・・・・・・・・・ 最後に上記に記した種々薬帳(60種の薬のリスト)を元に、お譲り可能な薬の精を頂かせていただきました。 実は、この頂いた薬の精は翌日に思ってもいない使い方がされたのですが、それはまた後述でw。 薬の精を頂き、個人的に至極満足して先に進むと、 今回、このコーナーで最大のびっくりに出会いました。 それは『青斑石鼈合子(せいはんせきべっこうす)=すっぽんの形の蓋物』 =なんと不老長寿の薬を入れていたそうです!!! ********************************** →蛇紋岩から掘り出されたスッポン形の容器。腹部を八稜形に刳り込んで、 そこに同じ八稜形の皿がすっぽりと納まるようになっている。 一見しただけならスッポンの置物そのもので、注目すべきはそのリアルな写実性である。 柔らかな甲羅、鋭い爪と口、一方で琥珀を埋め込んだつぶらな瞳は愛らしく、正倉院宝物の中でもユニークな物である。 もう一つの特徴は甲羅に北斗七星の文が金と銀で刻まれている事で、星座が刻まれた宝物は正倉院の中でも極めて少ない。 ********************************** さっそく「すっぽんさ~~~ん」←興味満々。 と声をかけると、 おおw。お返事があるではありませんかw。 「本当に不老不死?精は残ってるの?」(わくわく) 『不老不死って・・・ちょっと違うんだけどねぇ。 少~しだけど精が残っているから使ってみるか?』(Byすっぽん) え???? いいんですか? その途端、ざ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~と、 大量の邪気が出ていく感覚。 すごいすごいwww。 頭痛が大分治まりましたwww。 東洋医学では『正気』と『邪気』という拮抗する気があり、身体の中で邪気が正気を上回った時に病になるといいます。 ・・・・・・・・・・なるほろ・・・・、 邪気がなくなって正気だけになれば、そりゃ健康で長生きするわ・・・ (しごく納得)。 しかもそれを「吸い取る」=「すっぽん」の容器に入れている処に、 『昔の人は、よく知っていたんなぁ』とこれまた、しごく感嘆した瑚月でありました。 後日談> 翌日は、唐招提寺に行きましたが、ここには有名な薬師如来像があります。 薬師如来さまのところに行くと・・・ 薬師様『昨日、貰った薬の精があるだろう?。それであの薬(邪気を飛ばす)を作ってあげよう』 のえええええええええええええええ????????? けど、材料足りるんですか???? 薬師様『足りないが、その分は使わない薬の精と物々交換ということにしよう』 あ、以外に合理的ですね← で、ぽんと何か入ってきました。 出来たお薬は5回分だそう。 実は、さつきのひかりさんと貴族様、私を含め今回の旅は全員で5名でした。 なんとなく・・・・いつか、この5名のために使ったらいいのかなぁと思いました。 (仕事代の前払ともいえるかもしれない・・・orz。 そのうち日記にシリーズ化したいですが、奈良は本当にみすてり~じゃぱだす) さて、次は今回の正倉院展のメインである『螺鈿紫檀五弦琵琶』(五弦の琵琶)です! 表もメインだけど、裏話でもメインだよんw。 以外な秘話が・・・・お楽しみに♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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