虫ず物語
9年くらい付き合って、定職にもつかず、フラフラと楽な仕事を追い求め、全国転々と。きつい仕事だったらすぐやめる。結婚なんて、もちろん相手はさらさら考えてなく。なぜか秘密主義者だし。問題からすぐ逃げる。去年、4月やっと、頑張って追いかける相手じゃないことにようやく気づき、別れた。まぁ、違う人が私を好きになってくれてたら、もっと早く別れてただろうけど。もてない私は、彼に疑問を抱きながらずるずるだった。そしたら、なんと5月に入り妊娠発覚。もう彼への愛は冷め冷め。全てを嫌いになっていた。でも、産みたいと思ったし、子供ができた事はすごく嬉しかった。さてじゃあ彼に伝えよう。会いたくはないけど。ちょうど妊娠発覚した三日後には、新しい楽な仕事を見つけ、36歳のおっさんは、また、他県移る予定になっていた。なので急がなくてはならず、彼に理由は述べず、とにかく会って話しがしたいとメールした。しかし、彼は会いたくないと。私も会いたくないが。そんなやりとりをして、お互いいやいや、やっと会うことに。好きでもない人を強引にさそうのは、かなり労力使った。妊娠発覚が5月5日夕方で、会ったのは、もうその日の夜中。彼がいつも通り、不細工な顔してやってきた。不細工なくせに、自分を磨かず、坊主にメガネ。楽さだけ求めた、ぐうたら者。顔も見たくないわ。つづく