楽しい未来のために

１７００羽鶴に込めた思いも空しく
小学校の恩師が亡くなりました。

通夜に行き遠くから棺をみると
棺の上に私たちが贈った１７００羽鶴が
置いてありました。

御焼香を済ませ他の方が帰った後
○○小学校　６の１の卒業生の面々は
先生とあらためて対面させていただきたくて残っていました。

ご主人が私の元に来られ、
「もしかして６の１の方ですか？
　家内からいつもいつもあなた方の話を聞いていました。
　入院中も本当によくして下さり
　千羽鶴もとても喜んでいました。
　棺に一緒に入れさせてもらおうと思ってますが
　宜しいですか？」と言われました。

すごく嬉しかったです。是非にとお願いしました。

翌日の告別式にもみんな来ていました。
あの頃のクラスメイトは何人だったでしょうか？
先生の葬儀には１７～18人のクラスメイトがかけつけたと思います。
海外や県外に行ってる人を除いて連絡がついた人
ほぼ全員が参列したと思います。

６の１のクラス写真を持ってきる子がいました。
ご主人にお願いしてこの写真も棺に入れてもらう事にしました。

本当に豪快で素晴らしい先生でした。
わが市はじめての女性の校長先生となり
校長を退任後も不登校の子の為のフリースクールの
ような学校の教育に携わったり多くの功績を残し
数年前まで忙しくしておりました。
引退後は義理のお母さん、ご自分のお母さんを
次々と介護のあと看取り
７３歳にしてやっとのんびり自分のための
人生を歩めるはずでした。

あのパワフルな先生が癌になったことさえ
信じがたい事だったのに亡くなったって・・・
みんなショックを受けていました。

幸い私は、地元にいますし近くの病院に
入院されていたので３回会いに行きました。
「せりかちゃんには、話すけど
　こげん元気そうにしとうばってん
　これは、カラ元気なんよ。
　私ももう年やけんね」と言われてました。

私にも私の母にも
「せりかちゃんは、大丈夫」とパパが亡くなった後
何度も励ましてくれた先生でした。
うちの母と、先生が良くなったら
殿の進路の事とか相談してみようと言ってたんですが
相談することなく逝ってしまいました。
でもきっと先生は
「心配せんでも大丈夫」と言ってくれたと思います。

今からがご自分のための自由な時間を
ゆっくりと過ごせるはずだったのに。
お見舞いに行った時、病気が治ったら
私のおごりで親子合同の同窓会をやろう！と
楽しそうに話されていましたが
亡くなってしまいました。

６の１の私たち子供だけの同窓会だけでなく
保護者の会もずっと今まで続いていたのです。
先生はこのことをとても嬉しく思っていたようで
葬儀に来ていた私の中学時代の恩師や
他の先生方も口々に先生がその事を話されていたと
聞かされました。

この事で海外や遠方にいる人にも
久しぶりに連絡を取りました。
○○省に勤める６に１の一番の出世頭のモテ男は
国際会議でパリにいました。そのあと北京で別の会議だそうです。
なんだか本当に幼馴染の話か？と驚きました。

遠方組がお盆に帰ってくるのでみんなで
集まって初盆のお参り後、同窓会の予定で
なぜかまたも幹事役で動く事になりました。

先生は亡くなったけど先生の自慢だった６の１の同窓会は
ずっとずっと続けていこうと思います。