楽しい未来のために

もう何年も開けていなかったクリアケースの

中から大量の毛糸と編みかけのセーターが出てきた。

パープルに白とピンクのアーガイル模様。

いかにもパパが好きそうな色合いで

パパに似合いそうだ。

８割くらい出来上っている。

あと、見ごろに袖をくっつけてＶネックの首回り

袖口、裾を編みあげたら終了。

なのにこのまま作りあげなかった理由は何だろう。

自分で言うのも変な話だがかなり良い出来栄えで

綺麗に編んである。

私は、不器用で家事全般・家庭科全般　苦手で

裁縫に関しては、毎年体育祭のゼッケンをぬいつける度に

ビックリするくらい斜めについていたり

前見ごろと後ろ見ごろの１部分を一緒に縫い付けてていたり

前後のゼッケンを縫い付けるだけで

２時間以上もかかってしまうくらい大の苦手。

でもなぜか編み物は好きで高校時代から

大好きな人に何着もセーターを編んできた。

誰に教わったわけでもなく

本をみたり自己流なので

難しいものは作れないが

ペアの色違いも作ったし

沢山セーター作ったな～。

姫がこのセーターを見てかなり驚いていた。

ママが本当に編んだの？

ママがこんなの作れるの？って。

そりゃそうだ(笑）

私もこんなに上手だったのかと今更見て

驚いているくらいだ。

もうこのセーターを着るはずだったパパはいないし

どういう寸法で作ろうとしてたかもわからないし

図面？なんかもない。

このセーターをこの先編みあげる事は無い。

何故編みあげなかったのかは謎のままだが

それは思い出さない方がいいような事なのかもしれない。

こんなに愛情込めて編んでるセーターを

８割できているのに

止めちゃったくらいだからよっぽどのことが

あったのだろう。

出来上らなかったこのセーターをこのまま

捨ててしまうのに心が痛んだ。

途中までではあったがここまで

愛情込めて一生懸命作ったであろうことが

安易に想像できるから。

でも思い出せない思い出とともにバイバイしよう。