路地裏の少年
「真夏の夜のマルケン」の翌日、久しぶりに東京見物をした。まずは「黒澤楽器 新大久保本店」。言わずと知れたC.F.Martinギターの輸入総代理店の本店だ。到着&即、エレベーターで3Fのアコースティックフロアに直行!エレベーターのドアが開くと、広いワンフロアすべてが「Martin ワールド一色」!!カタログに載っているすべてのMartinが部屋の壁一面に整然と掛けられていて、まるでオブジェのよう…。しばし、ア然としてしまった。ひと通りそのギター達をなめるように眺めたあと、迎えてくれた副店長さんとMartin談義をし、現在世界に1本しかないという、黒澤楽器カスタムメイドの「000-45CTM Pre-War STYLE」を弾かせてもらい、そのひと言では語れない音色の素晴らしさに酔いしれてお店を後にした。Martinファンなら一度はお参りしなければいけない聖地であろう。次に訪れたのは「新宿7丁目の路地裏」だ。そこはオレが学生時代に下宿していた所である。「高橋荘」。19才~22才までをすごした6畳一間の下宿がそこにあった。炎天下の中、約25年前の記憶を辿りながら狭い路地裏をウロウロし、確かこのあたりじゃないか、と思う所に「高橋~」という表札を見つけた。今は新築の一戸建てになっていたが間違いない、そこにはオレの青春があった。おまけに、当時通っていた「銭湯」が今も残っていた。「金沢湯」。これにはちょいと感激してしまった。「路地裏の少年」がそこにいた…。