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北ロンドン図書館のホールで女性に対する暴力をやめさせるイベントとして「V-day ワギナの独り言」という集団劇をガールフレンドと見に行った。
劇はペニスと違ってワギナという言葉自体も言葉にしにくいということを、各地でどのような言葉でワギナが呼ばれるかなどを列挙していったり、女性のオーガズムがタブーになっていることから、いろいろなパターンをギャグとして披露したり(ユダヤ人は理屈っぽいのでYES!でなくNO!という。WASPはいくときの声は恥ずかしいので無音となるなど)、デートで甘いキスをされた女性がそれだけで感じて潮吹きで車を汚してしまい、それ以来SEXを避けたという、おもしろ哀しい話とか、非常に面白かった。 このイベントのメッセージは、DV(家庭内暴力)やクリトリスを除去するイスラム国家に対する抗議などいろいろな形の暴力に対する反対だ。 イベントでは20分の休憩時間があり、私はガールフレンドと一緒にトイレに並んだ。男と女の個室トイレが一個づつあり、野外コンサートなどのときのように男女がひとつの行列をつくり、空いたほうを男女差なしでつかっていた。 次は私ということになったとき、髪の短い女が「あんた男のトイレのために並んでいるんだよね」と後ろから聞いた。「いや、私たちは男女別なしに使っているんだよ」と私が答えたにもかかわらず、「女便所を使うなんてだめよ」と言って私の前を通り過ぎた。 「この男便所に入っているのは女だ。なぜ行列を抜かすんだ?」と抗議する私を尻目に4人ほどの女が続いて私の前に立った。 「おい、こら。なんだ。おまえらは。この男便所から出てくるのは女だ。待てよ。よく見てみろ。こら」と言っても、イベントで女性優位のインスピレーションを受けた女たちは無しのつぶてだった。 すぐに男便所は空いたので、議論する時間もなく私は男便所にはいって、じょろじょろと用を足した。 手早く出て忘れようと思ったが腹が立ったから、男便所に入ろうとする女に「結局、男便所を使うんだな!」と嫌味を言った。「ガキみたいなこと言わないでよ」と女は叫んだ。 トイレから出てきたガールフレンドも女たちと話そうとしたが、彼女らは取り合わなかった。女たちにとっちゃ私はただの汚い暴力的なチンボであるのかと思った。男便所から出ずに篭城するというのも手だったかと考えたが、それをしていたら200人ほどの女性をすべて敵にまわしていたかもしれない。 ガールフレンドは主催者の一人と話したが、日本と違いそんなことでは善処しますとか、はいそうですかと謝るわけがない。「はあ、そうですか」のみ。まあ、彼女にとっても私はただのチンコであったということだ。 イベントの政治的意図には賛成するが、観客は自分の民度に合わせて理解するから仕方ないな。私の抗議を無視して突進した女たちは私には暴力的に思え、対話を無視するある種の男の原理で行動しているように思えた。君たち、男のコピーをすることでは暴力はなくならないよ。パラダイムを変えなきゃ。 しかし、V-DAYのイベントに行くようなフェミニズム賛同者の私がなぜ、こんな不愉快な経験をしなくてはならないのか。別の場所でやれよな。 私の脳みそはブツクサと、とりとめもないことを呟いていた。 行列をくずされたことに対して腹が立ったのは、まったく英国15年在住の賜物だ。楽天読者には、少し理解ができないかもしれないなぁ。ちなみに誰かが行列を抜かしたことでスーパーマーケットで私が口げんかをしたことも3回ある。逆に私が行列を無視したことにより「普通の人間のように列に並んでよね」と婆さんに言われたこともある。 こうしてだんだん移民した国の文化が脳細胞のひだに刷り込まれていくのだなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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