タミフルの素
↓こんなニュースがありました。ベトナムでは、首相が「終結宣言」をした鳥インフルエンザ。「八角」が原材料になっていたのですね~知らなかった。インフルエンザの特効薬タミフルを植物原料を使わず化学的に製造する方法を東大大学院薬学系研究科の柴崎正勝教授らのグループが開発した。 世界で需要が急増している抗ウイルス薬の安定生産を可能にする技術として注目されそうだ。 タミフルは、スイスの製薬大手ロシュが独占的に製造している。中国料理に使われる植物トウシキミの果実「八角」を原料に、その成分であるシキミ酸から複雑な工程を経て生産される。新型インフルエンザにも効くと予想されるため、各国が備蓄を進めているが、慢性的に品不足状態にあるうえに、天候不順だと原料の確保が難しくなる。 柴崎教授らは、石油から生成される安価な化学物質「1、4―シクロヘキサジエン」を原料に、シキミ酸なしでタミフルを作ることに成功した。 反応を促進させるため、野依良治博士のノーベル賞受賞業績でもある「不斉触媒」という技術を用いた。柴崎教授はこの分野の第一人者で、日本が世界をリードしている。 タミフルに耐性を持つウイルスが出現した場合も、この製造法を応用すれば、新薬開発につながる可能性があるという。 東大は大学所有の知的財産として23日、この製造法を特許出願したが、タミフルの製造販売権を押さえているロシュの許可なしには生産できない。柴崎教授は「ロシュと話し合い、実用化研究を進めることになるだろう」と話している。 (2006年2月24日22時34分 読売新聞)ソース:読売ONLINEttp://www.yomiuri.co.jp/science/news/20060224it17.htm