Googleは6月8日、「Science of Search - 検索の科学」と題したイベントを開催した。
Googleは6月8日、「Science of Search - 検索の科学」と題したイベントを開催した。同社の検索サービスのエンジニアが多数来日し、最新の状況について講演した。 話題の中心はGoogleが考える未来の検索だった。エンジニアリング リサーチ上級副社長のAlan Eustace氏は、携帯電話での会話をリアルタイムで翻訳するようなサービスがいずれ登場するだろうという見通しを述べた。 「まもなく携帯電話を通して話した言葉がほかの国の言葉にリアルタイムで翻訳される機会がやってくる。Googleがこの5年間で実現する」(Eustace氏) 携帯電話に検索クエリを話しかけることで検索できる「Google音声検索」というサービスがある。Eustace氏は開発の段階では実現不可能だと考えていたという。 「しかし私は間違っていた。データの力、マシンの力、科学者の力がそれを実現した」とEustace氏は話す。翻訳機能付き携帯電話も同様に、いずれは開発できるとの見方だ。 GoogleフェローのAmit Singhal氏は大学院時代から約20年間、検索について研究している。いま夢見ているのは「サーチしないサーチ」だという。 サーチしないサーチとは、「次に何をすればいいかを教えてくれる検索」である。Singhal氏はその機能について以下のように説明した。 「『パロアルトのオフィスで会議があるからすぐ行きなさい、でもいまは渋滞中ですよ』と検索が教えてくれる。『奥さんの誕生日は2週間後だよ、iPadをプレゼントしたいなら人気だからすぐに注文すべき、友人の中ではあの人が詳しいから意見を聞くといいよ』と検索が教えてくれる。『いま子供が騒いでいるよ』と検索が教えてくれる。『奥さんはシルバーが好きだ』と検索が教えてくれる」 自分で検索しなくても、検索の側からあらゆる情報を与えてくれる。こんなことが10年~20年で実現できるという。 「サイエンスフィクションだって? いいや、Googleは必ず実現する」。Singhal氏は自信を持って宣言した。http://japan.cnet.com/news/business/story/0,3800104746,20415173,00.htm