ベトナム原発、ロシアが正式受注へ
越原発、ロシアが正式受注へ:今月末の東アジアサミットで[公益]ロシアが建設受注を内定したとされるニントゥアン第1サイトの原子力発電所計画で今月末、ロシアとベトナム両国政府が協定を結ぶ。事実上の正式受注とみられ、ロシアのメドベージェフ大統領が東アジアサミットでハノイを訪問するのに合わせて調印を行う。1日付VNエクスプレスが報じた。国営ベトナム電力グループ(EVN)の原子力発電・再生可能エネルギー投資準備室のファン・ミン・トゥアン室長がVNエクスプレスに明らかにしたところによれば、現在ロシアの国営原子力企業ロスアトムとEVNの間で交渉を行っている。両社は導入の炉型、設計コンサル、事業費について詳細を詰めている。ただ、受注契約を行うとは断言しておらず、「今月末に結ぶ両国政府間の協定中にニントゥアン原発の協力が盛り込まれている」という。ただ、ロスアトムが事業化調査(FS)を行うことから事実上の受注といえる。■稼働は予定通り20年かEVNの資料によれば、今後の予定は以下の通り。◇10年4~9月、FS実施会社選定◇10年10月~12年9月、FS実施と評価◇12年10月、建設業者の入札準備開始◇起工式、14年12月◇稼働開始、20年10月──。今回の協定はこのスケジュールと合致する計算だ。なお、VNエクスプレスは13年末着工と報じている。昨年11月の国会で第1と第2の両サイト合わせて4,000メガワット(MW)の原発建設が承認されたが、この時、ロシアと交渉していることは明かされていなかった。12月にグエン・タン・ズン首相がロシアを訪問した際に、原発建設に向けた協力を取り付けたが、ロシアの受注内定が明らかになったのは今年初めの日本の報道によってだった。ベトナム政府は5月末頃から公式の場で、ロシアと交渉中であることを公言し始めた。■日本が狙う第2は第1原発は、中南部ニントゥアン省トゥアンナム郡フオックジン村に建設されるが、立ち退き予定のビンチュオン集落の住民には、同村トゥーティエン集落への移転が決まったようだ。漁民には便利な立地だという。一方、日本が受注を狙う第2原発(同省ニンハイ郡ビンハイ村タイアン集落)で同省人民委員会が、予定地を第1原発の場所に移すよう求めている。立地地点を観光地として売り込みたいためだ。日本はベトナムでの原発受注活動を支援する官民出資の会社、国際原子力開発(仮称)を今月下旬に設立させる。第1原発はベトナムがロシアとの政府レベルで受注が決まったが、第2原発も政府間で決まるのか、EVNがパートナーとして組みたい企業と交渉するのかも不明だ。ただ、「来年1月の共産党大会(5年に1回)までは大きな動きがない」との観測が日本の関係者の間では広がっている。http://news.nna.jp/free/news/20101004icn001A.html