テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:本
タイトルの「女のいない男たち」、実際に読んでみた後では「女がいなくなった男たち」というのがより適切なように感じられる。つまり、最初から女がいない男は登場せず、全て以前には女がいたけれども、今はいなくなった男の話、それと今女がいるけど、いなくなるのが心配な男の話であった。
要するに、喪失の物語。テーマ的にはノルウェイの森と似たような感じな気がする。 文体はいつもの村上春樹節と言ったところで、話の内容も、相変わらず。男と女が話す舞台はジャズの流れるバーだったりするし、主人公の車がサーブだったり、金持ちの叔母の家が東京のお金持ちエリアにあったりとか、ところどころに顔を見せるバブル時代っぽさも残ったままである。 村上春樹の長編小説を読みたいけれども、最近読書の時間がなくて・・・という人が、エッセンスを短時間で味わうのに最適な一冊かもしれない、と書いたら意地悪な言い方になるだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.04.29 10:44:38
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