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2016.04.28
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テーマ:お勧めの本(7395)
カテゴリ:
 安保法案or戦争法案だとか、また徴兵制ができるのではないかとか、いやいや中国の脅威に日米同盟で立ち向かわなければならないのだとか、防衛とか戦争とか平和とかの話が飛び交う今日この頃の日本だけれども、個々人の感覚として大きいのはやはり、「戦争になんか行きたくない」ということだと思う。あるいは「大事な人を戦争に行かせたくない」ということ。

実際に徴兵制になるとか、あるいは経済徴兵制でもいいけど、とにかく軍隊に入る羽目になってしまった。でもやっぱり戦争で殺したり殺されたくないと気づいたとき、そういうときに人は脱走兵という可能性を考えるのだろうか。でも国家にしてみれば兵隊になった以上は死んでも戦ってもらわないと困る訳で、軍や警察も脱走兵を捕まえるのに動員されるし、脱走兵というのも簡単な道ではないのだろう。

となりに脱走兵がいた時代―ジャテック、ある市民運動の記録のVijay Devaさんの感想
には、こう書かれている。

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戦争になったら脱走するなどと若い人は簡単に言うけれど、軍隊から脱走するということは容易いことではないということがよくわかる。さらには脱走兵を匿うということも大変なことだということも。アンネの日記を再読して、ユダヤ人たちを匿った人たちに興味を持った。しかし匿われた本人の手記はあっても、匿ったほうのひとは沈黙している。この本を読んで、ヨーロッパの抵抗運動の名もない人たちを思った。
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そういえば、一昔前に流行った「僕達と駐在さんの700日間戦争」という本に、第二次世界大戦の際に、地域の若者達に指を詰めさせて徴兵から逃れさせた、霊能者だったか新興宗教の教祖だったか、そういうおばちゃんの話が出ていた。指が一本なくなるというのは大変恐ろしいことだけど、それでも戦争で死なずに済んだ若者たちは、そのおばちゃんに感謝していたそうだ。何巻に収録されている話かは覚えていない。

どこの国でも、戦争という不条理な力から逃げ出すのは、きっと大変なことなんだろうと思う。
となりに脱走兵がいた時代を読んでみたいと思ったけど、今となっては古書を探すより他にないみたい。



ブックセンターいとう東中野本店







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Last updated  2016.04.28 11:31:47
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