ゆうべ、ダーリンとお風呂に入っとったひいさまは、
『妖怪ピンクのぶたまん』のような風情で
真っ赤にほてった全身からぬくぬくの湯気を発しながら
ママ、おふろに妖怪おったよ!
へぇ~。アカナメでもおったか?
あのな、ママッ、
まずは、おふろの中で、
ぼこんッ!っておっきな泡が出て、
妖怪がうまれてん!
ははぁ~ん。分かった。
パパがな、
「これは、『妖怪クサくないね』や」って!
ふぅ~ん、『妖怪クサくないね』やったんやぁ。
でもな、ママ!
ちょっとしたら、しんかしたねん!
ほほぅ、進化…
『妖怪ちょっとクサイね』になったんやで!
すごいやろ!
・・・そら、すごいなぁ。
もうちょっとしたら、またしんかしたんやでぇ!
おお、更なる進化が!?
『妖怪めっちゃクサいな』になったんやでぇ~!
こわいやろ~!
そ、それは恐ろしいなぁ。
パパがな、お風呂のお湯ばちゃばちゃってやって、
退治してくれた!
ママも見たかったッ!?
い、いや、ママは遠慮しとくわ。
…っていうかダーリン!
ナニ、ひいさまの純真な心を逆手にとって
己の失態をごまかしとんねん!?
しかも、まんまとヒーローにまでなりすましおって。
だいたいナニが気にいらん、って、
そうやって、黙ってニヤニヤ聴いとるとこや!
昔のダーリンなら、
『風呂ん中で屁ぇこいた!』なんちゅう失態を
ひいちゃんに知られたら、
顔真っ赤にして悲鳴あげとったやろ!?
そうやって恥じらいを無くしていくとっから、
夫婦の馴れ合いが始まって、遠慮がなくなって、
平気で醜態さらすようになって、
とうとう破局へと突き進んでいくんやぁ~ッ!
ちょっとちょっとちょっと、ひいちゃん!
なんや!?
お言葉を返すようですが…
だから、なんやねん。
ひいちゃんかて、昔は
『屁ぇ』やなんて言えへんだやん~…
何を言うか。
『屁』はきっちり広辞苑にも掲載されとる、
由緒正しい日本語や。
やんごとなきひいちゃんが使うてナニが悪い!?
しかも、『だるまさんがころんだ』っちゅう、
日本人なら誰もが知る高名な遊びは、
関西では『ぼんさんが屁をこいた』の名称で
老若男女を問わず親しまれとるやないか。
だいたい、およそこの世に屁ぇこかん人間なんぞ
おるわけがない。
ひょっとしたら、
流水の天使クリオネかて、
海ん中でこっそり『プッ』っとやっとるかも…
・・・ひいちゃん。
うそは、アカン、うそは。
嘘やない。
まだ、検証されてないだけや。
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