ゆうべ、鼻が詰まって全く寝付けず、
陸に打ち上げられた鯉のようにパクパクしたり、
フライパンで煎り焼きにされる芋虫のように
ごろごろ寝返りをうったりしとりました。
それに気づいたダーリンが、
どっち詰まってるん？
両方とも完全に詰まっとりますが、
どっちかっちゅうたら左の方が重篤かな…
そしたら、壁の方向いて。
詰まっとる方の鼻が上になるように
横向けに寝るよう促す。
いや、そんな対処法は、
いまさら教わらんでも太古の昔っから
遺伝子に刷り込まれとったくらいよぉ知っとりますが。
するとダーリン、
ひいちゃんの左の肩甲骨をぎゅうううっと押し始めた。
くうぅぅぅ、効くぅぅ、そこそこ、まさにツボぉ～!!
それでも鼻は通りません。
さらにダーリン、ひいちゃんの鼻の付け根やら、
生え際やら、首筋あたりをマッサージ。
はぁぁ、エエ感じ。
それでも鼻は通りません。
結局、鼻が詰まったまま眠りに落ちるまで、
ダーリンはずっとマッサージを続けてくれていた模様。
こんなことはまさに日常茶飯事の如く繰り返されている
ありふれた出来事であります。
食器洗いと掃除機かけるのとお風呂洗うのはダーリンの仕事。
共働きですもの、ワーキングシェアです。
ごはんつくる、洗濯する、トイレ掃除する、は、
ひいちゃんのお仕事。
けど、こういう話をすると、たいがい
ダーリンさん、優しいなぁ～！
ひいちゃん、だいぶ大事にしてもろとるんやなぁ！
そういう反応が返ってきます。
コレがなんとなく気に入らない。
まるで自分がやるべきことをオットに押し付けて
一晩中肩もんでもろとる恐妻みたいやないか。
アタシかて、ダーリンのことめっちゃ大事に思てるねん。
・・・態度に示してないだけで。
こういう様を見て、一番うらやむのは、ばあば。
ほかならぬ、ひいちゃんの実母であります。
エエなぁ、アンタのだんなさんは、
ホンマにやさしいなぁ。
それに比べてウチのくそじじぃは…
・・・始まった。
自分のオットの悪口言わしたら、
とどまるところを知らないばあば。
んもぅ、じいじが『朝一番にトイレに行く』、
そんな行為すら許しがたいらしい。
しゃあないやん、
選んだんはアンタやろ。
自分が『カス』つかんだんやし、あきらめ。
言うたらばあば、
猛烈な勢いで反撃してきた。
『カス』って言わんといたってくれるッ!?
おお、まだわずかな愛は残っとったんか。
ほっとしたのもつかの間、
続けざまにばあば、
『カス』に失礼や!!
・・・かつてそこに、ホンマに愛はあったんやろか。
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