原チャにも乗れんひいちゃんが、
中型バイクの免許ゲットすべく訪れた教習所。
最初の試練は、『引き起こし』。
マグロのようにどでん！と横たわった
およそ200kgのそいつを、
見事ひっぱりおこしてみよ！…と。
コレができんことには、教習所に入ることすら認められません。
が。
どない力んでも、
あ… オナラ出る…
それだけです。
マグロは微動だにしません。
見かねたキョーカンが、
じゃあね、左手でハンドルもって、
右手は車体の下に回して、
腰で支える感じで…
言われたとおりにやってみる。
ちょっと、浮いた…？
そっから、オナラどころか
大腸まで噴出するくらいいきみます。
やっとのことで、クララが、立った…
感動のフィナーレです。
やった、これで免許はアタシのもんや！
・・・そんな厚かましいことは考えません。
とりあえず、教習所には入れる！
思ったのもつかの間、
じゃ、次はこっちきて。
浴びせられるキョーカンの冷徹なコトバ…
え… まだあるんですか…
今ので全体力と精神力使い切ってしもたやん。
もぅ、血ぃも出れへんで。
今度は、すでに立った状態のバイクの、
センタースタンドをたてよ、とのこと。
なぁ～んや、そんなことか。
よっしゃ分かった、かんちんぽんやん。
それこそな、テコの原理で、ちょい…
ちょい…
ちょい…
ちょ…、ちょ、ちょ、ちょっと待って、
ちょっと待って、
やれ、と言われましても…
ひぃひぃふぅふぅ言いながら
いきみたおすひいちゃんと、
それを見守るキョーカン。
さながら、立会出産です。
格闘すること、こ一時間。
３種類バイク変えてもろて、
何十ぺんと挑戦して、
結局、最後の最後まで、できんかった…
んもぅ、全身の力使い果たして、
手ぇがぷるぷるしとります。
あと、ちょっとなんやけどねぇ…
チカラは十分あるのに、
なんでやろねぇ…
首をかしげるキョーカン。
アカンか… やっぱり…
がっかりしたけど、ちょっとだけほっとした。
やっぱり、無謀な挑戦はせんほうがよかった、
ちゅうこっちゃ。
と、
ま、おおかたできとるんで、
ＯＫってことにしときましょうかね。
家で、練習してくださいね。
え…？
えええええ？
明らかに、『適性なし』やん、せんせえ…
そんな、ネズミをいたぶるにゃんこのよぉなカオして…
頼む、アカンならアカンと、今のうちに言うて…
こうして、敗戦を目前に突きつけられながら、
今まさに戦場へと蹴りこまれようとしているひいちゃん。
白旗あげるなら今しかない。
・・・どうする！？
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