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2009.06.19
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カテゴリ:カテゴリ未分類

 臓器移植法改正A案が可決された。

私は情報として入ってくる社会の諸問題には出来うる限りの思索をもっ

て、少なくとも自分の方向性くらいは示したいと思っている。自分の知

識の不足や、客観的情報量の少ない場合などには経験知や直感に頼る事

も多く、後で修正や翻意する事も多いが、一先ずは自分なりの立ち居地

を確認する事で後々の正しい認識に繋がれば良いと考えている。

しかし、今回の法案可決と、それが意図する展開に対しては語れる言葉

を持たない自分を感じる。

今、私が認識できている現実は

1)臓器を待っている人(子供)が存在する。それを支援する人々がい

  る。

2)脳死を受け入れず、諦めずに心肺装置等で延命している人々が居る。

3)海外に頼らざる得ない状況で、日本の臓器移植希望患者の多くが海

  を渡っている。

4)裕福な日本人患者に現地国の臓器が多く回されてきた事が問題視さ

  れ、事実規制を受けている。

5)大半の国々は「全脳死」又は「脳幹死」を人の死として採用してい

  る。

6)日本は「脳死」を一律に人の死として認識するコンセンサスが無く、

  またその為の努力をしてこなかった。あるいは余りしてこなかった。

7)可決の正否そのものを問うものでは無いが、法案提出までに情報提

  供が少なかった割には可決までが性急であったという印象が多くの

  国民に残った。

 時間を尽くして論議したからといって正解があるものでも無いと考え

るが、今回一つの方向性が示され、それが世界の趨勢と大凡違わないも

のなら、今後の展開も含めてここから論議を進めて、修正しながら詰

めて行く類の問題だろう。

私自身は他者から臓器を譲り受けて生きたいとは思わないが、家族や

友人の為であればその「生存出来る可能性」を薦めるだろと思う。自分

が脳死の判定を受けた段階で使える臓器は全て提供したいと思っている

が、腎バンク等の各種団体には漠然とした抵抗感?から登録出来ていな

い。定期的に献血している位のものである。

一人の人間の中だけでもこれだけ思いが錯綜する。

「難しい問題だ」と単純に、純粋に思う。

 






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最終更新日  2009.06.19 09:13:10
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