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2011.03.10
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テーマ:徒然日記(23462)
カテゴリ:カテゴリ未分類

今日は東大と京大の合格発表でマスコミは持ちきりだった。

純粋に合格した彼らを祝福したいと思う。

努力もせずに合格した天才もいるのだろうが、殆どの受験生が人並み以

上の時間と労力を勉学に注ぎ込んでの結果だろうと思う。

東大京大合格者における、裕福な家庭の子弟の割合が多くなって来てい

る事が取り沙汰されているが、それでも生まれながらの身体能力や芸術

的才能の差異に比べれば、個人の努力が反映し易い「大学入試レベルま

での学力」で評価されるのは公平だ。

彼等はこの先、あらゆる分野で日本の中枢を担っていくのだろうなとボ

ンヤリと観ていた。

 

ただ、彼等の親や、またそれを取巻くマスコミや社会の今回のこの評価

へ対する捉え方が認識不足な事を感じた。学生が一時の開放感を喜ぶの

は当たり前だが、「これで此の子の将来は安心」と親は真から胸を撫で

下ろし、マスコミは「これで自由になれますね」等と賛辞を贈る・・・

こんな状況と風潮に「冗談では無い!」と思う。

彼等は今回、より高いレベルで、多額の国費(税金)を使った教育を受

けられる資格を得たに過ぎないのだ。

親や社会がその視点をもって、それまでの受験勉強以上の努力を大学生

活に要求しないでどうするのだろうか。流石に東大京大では合格した多

くの学生が自負を持って「日本を背負って立つ」と表明していたのは心

強かったが、現代社会での大学と学生への甘やかしは度を越したものが

あると私は思っている。

何時からか「大学生が勉強しない」事を社会が容認する風潮が生まれて

きた。

「厳しい受験勉強を終えたのだから」

「どうせ卒業したら働くのだから」など等・・・

これは我が国の精神的衰退・物理的衰退と比例した現象の様に思う。

 

国公立、私立を問わず、殆どの大学には莫大な助成金補助金が投下さ

れている。

教育は国家事業であり、大学は研究機関としての位置づけと共に、社会

に有用な人材を養成する為に存在しているという視点を忘れてはいけな

いと思う。

これは受験生というより、それを取巻く大人と社会側の認識の問題性だ

ろう。そして日本に特有の通弊だと感じる。

大学は、学問への熱意が薄い高校生にとって「下手に大学などに行った

ら勉強漬けで、卒業するまで地獄だぞ」と思う位の存在であるべきなの

だと思う。

http://plaza.rakuten.co.jp/unskilfulsloter/diary/201002200002/

 

幼児の頃から、学ぶ事の楽しさ美しさを教える前に「生き残りゲームと

して受験勉強」に特化し、勉学そのものを貶めて来た社会の罪は大きい。

 

「学べない」「考えられない」人間の量産の端緒はそんな処にあり、社

会の停滞の一部を成していると私は思う。

 






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最終更新日  2011.03.10 16:31:04
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