|
カテゴリ:本・絵本のはなし
またまた児童書です。 私は本を読みながら気に入ったところに鉛筆で線をひいていくのが好きなんですが、図書館の本はそうはいきません。 で、気に入ったところをメモしておきます。 ふたりのロッテの作者はエーリヒ・ケストナーというドイツの作家さんです。戦争中、ナチスににらまれてたえず生命をおびやかされていたころ手がけた作品なのだそうです。 でもこの作品はとっても明るくユーモアたっぷりでステキなおはなしです。 ケストナーのこどもに対する思いが文章の中からも伝わってきて心があたたまります。 この作品はドイツで映画化され、その後日本でも美空ひばりが主演して映画化され、アメリカではディズニーが映画化しているそうです。 さてさて、本文から引用します。 「あたしたちは学校で習うけれど、学校のために習うのではない、と先生がおっしゃったわ。」 「あなた方を肩越しにのぞくおとながシャリーテンプルの例とルイーゼとロッテの両親とその離婚との関係を理解しなかったら、わたしからよろしくといってください。わたしはその人に、この世の中には離婚した両親がたいそうたくさんいること、そのためにいっそうたくさんの子どもが苦しんでいること、また他方、両親が離婚しないために苦しんでいる子どもがたくさんいることを、話してやりましょう!しかもそういう状態の下に苦しむことを子どもらに強いているとしたら、そういうことについて、すじみちの通った、わかりよい形で、子どもらと話をしてやらないのは、あまりに気が弱すぎるばかりか、道理にそむくことでしょう!」 「母親というものは―たとえほかに、どんなにたくさん心配があったって―何よりも子どもが子どもの天国からあまりはやく追い出されないように守ってやる義務があるんだわ!」 「私の子どもは子どもであるべきであって、小さく育ったおとなであってはなりません。」 「こんなにたやすく得られる幸福を、彼女は今まで小さい娘に与えてやらなかったのでした!まだおそすぎはしませんでした。まだ、どんなにでも取り返しがつくのでした。・・子どもは変わりました。今は若い母も変わり始めました」 「あの人はおまえのよいおかあさんになるだろう。いつまでも女手のない家でお前を大きくさせるのはどっち道困難だし、まちがっているだろう(この人の態度には心を動かすものがありはしませんか?じぶんは子どもに母親をもたしてやるためにだけ結婚するんだ、と言い張りさえしなければよいのに!) 「私は結婚したことがございません。教育者であって子どももございません。-しかし、結婚した女の人たちは実際じぶんの夫をあまり大切に考えすぎるとわたしはいつも思っております!結婚してほんとに肝心なことは、子どもの幸福だけです!」 「わたしの子どもたちは、不幸な結婚生活を長くつづけている間に、幸福になれただろうとお思いでしょうか?」 「ある人にとって正しいことも、他の人にとってはまちがっている、ということだってあります」 「こんなことになろうとは夢にも思いませんでしたわ・・・失った幸福を、怠けた勉強時間のように取り返すことができるとは」 「ぼくたちの新しい幸福の一刻一刻が、こどもたちのたまものなのだよ」 *人気ブログの最新更新情報はこちらからどうぞ。* お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005.11.17 12:11:32
コメント(0) | コメントを書く
[本・絵本のはなし] カテゴリの最新記事
|