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カテゴリ:亜爾然丁にて
アルゼンチン・ブエノスアイレスから車で60kmの距離にある『La Plata』という地区で、現地の日本人向けに「盆踊り」が開催されるということを聞いて、友人にも誘われたので仕事が終わってから少し顔を出してきた。
盆踊り・・・ 日本で行ったのはいつ振りだろうか。 多分、小学生の時に行ったっきり行ってないような気もしないでもない。ほんとそれは何所にでもあるような、、地元で開催される200人程度の規模の盆踊りだった。 暑くて、額に汗しながら、見よう見まねで適当に踊って、その輪の中心で和太鼓を叩いてる人がやたらとカッコよく見えたよなぁ。 数々のテキヤ、食べ物では「焼きとうもろこし」や「綿菓子」、「お好み焼き」なんかが出てて、娯楽では「金魚すくい」とか、何だっけ・・・あの針で紙粘土みたいなのを削っていくやつ・・・名前は忘れたけど、楽しかったなぁ。 これが当方のイメージする日本の「盆踊り」。 ・・・・・ んで、今更日本で開催されてても全く興味も沸かないようなイベント、でも外国にいるとそういうものがやけに新鮮に感じることが出来る"アルゼンチン産"盆踊りに行ってきました。 いやぁ、スゴイ人、人、人。 むしろ日本人よりも外人の方が多いくらい。全部でその日だけで4000人来てたんだって、すごいね。こういう日本独特のイベントってのは外国だからこそ我々日本の血が流れている人間に取ったらやたらと"有り難味"を感じます。有り難味というか、懐かしさの方が大きいかな。 で、驚くべき事に「焼きとうもろこし」もあるし「綿菓子」「お好み焼き」「焼きそば」「焼き鳥」なんかもあった。テキヤではなくて、その地区の婦人会みたいなので売っているらしい。日本で言うと、なんだろう、地元振興会みたいな感じかな。 そして幼少の頃を思い出して、それらを大口開けてガブリつくと、味は多少違えども雰囲気満点。おまけに空気の綺麗な場所だから星空も満天。 アルゼンチン人の老若男女問わず『必●勝!!』とか『神●風!!』と書かれた鉢巻をこぞって頭に巻いて、ちょっとだけ強くなったような雰囲気を醸し出し、和太鼓を中心にして輪を描いて踊っている、そんな和やかな風景に当方は心なしかニヤニヤしながら、ベンチでコップに入ったビールを傾けてました。 うん、すごい良い雰囲気出てた。土地というか敷地は結構広くて、東京ドームくらいは広かったと思う。4000人がひしめき合えるくらいだからね。何が売られているんだろうと、テクテク歩いていると、後ろから聞きなれた声が・・ 「シェフ!!!来てたんですか!!」 「んあ??」 振り向くと、知ってるオバちゃん連中が5人くらいでニコニコ顔でこちらへ攻めてくる。捕まったら会話が長くなるのが解っていたので「逃げねば!」と思っても、オバちゃん包囲網に完全に引っかかりアウト。 そのオバちゃんの友達のまた友達・・と30人くらいに挨拶を済ませて、やっと逃げられると思ったら、それからまた次々に別のオバちゃんに紹介され、その紹介はネズミ講のように広がって、結局挨拶だけで2時間を費やすという暴挙。モウイヤダ・・・ 飲まされ、食わされ、バーゲンセールに群がる、いや、ウンコに群がるハエのようにモミクチャにされた挙句、この後の予定を聞かれ、 「いやぁ。帰りますよ・・・」 と答えると、更に飲まされて同じ質問を繰り返す。いくらチョメチョメ☆スペシャリストの当方でも10人とかいっぺんには無理だから。それに年齢許容範囲をとっくに超えてますよ。気付かれないように包囲網の外側へ少しづつ逃げていき、 ヘトヘトになりながら空を見上げると、オリオン座がやけに綺麗に見えたなぁ。日本でもこうして空を見上げて、数十時間後には同じオリオン座を誰かが見るんだろうか、、などと考えてたら妙に感慨深くなった。 何とか無事に重い足かせから開放されたのはそれから数時間後。 開放されてから直ぐにバナナの皮を踏んでコケそうになったりと、この日はほんと散々。ひねった足首痛いし。漫画じゃないんだから・・・バナナの皮くらいゴミ箱に捨てようよ。 これがやっとの思いで足かせが外れた後に浮き足立つってヤツですかね・・・ 一体何しに行ったのか、後から考えると全く以って不明ではありましたが、こういう場にはもう行かない事を決心した。 社交的なものはどうも得意じゃないんだよね。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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