|
カテゴリ:亜爾然丁にて
「オラ、アルゼンチンさ行って、M氏のフルコースとアルゼンチンの肉食いてぇだ!!!」
話は突然と、何の前触れも無くこの言葉から始まった・・・ 事は今日から数えて丁度10日前。 ********** いつも通り慌しく仕事を終え、普段と何ら変わりない一日。シャワーを浴びて、まず最初にやることといえば日常化しているメールのチェック。 ココにあまり頭の良くないコメントをくれる「ルパン氏」から、冒頭に書いたようなメールが当方のメールボックスに「おはよう」という挨拶ほどの気軽さで存在していた。 「アハハ、冗談だろぅ。からかいやがって、、あの野郎め」 あまつさえ彼も一端のエンジニアであり、往復移動と乗り継ぎ時間だけで日本からアルゼンチンまで3日分の時間を消費してしまうということは、常識から言っても少なくとも纏まった10日程の休みが必要になってくる。 10日の休みでも、移動距離に費やす時間を除けば7日間の滞在。それでも時差ボケが治るか治らないかくらい結構ギリギリの滞在であろうか。 あまりに話に無理があったので返事は明日にしよう、、と考えてその日は床についた。 翌朝・・ どうも気になる。 本当に来るのだろうか。 そこでどうにも気になってしまってメールを書いた。その時ルパン氏に書いた内容は具体的な"来る日時"と"滞在期間"だったと思う。 そして彼から返信が来た。 「2月1日から9日までそっちへ行く事にした。航空券がまだ取れていないので、取れたらまたメールする」 このメールで、「半信半疑」が当方の頭の中で「ほぼ決定」にスライドした。 マジだったのか・・・ とても彼らしい、、出発10日前になっても航空券すら取れていない事実にPCの画面を見ながらほくそ笑んでしまった。後から聞いてみたら、彼の今回の休みも急に決まったらしいので、しょうがないと言えばしょうがないんだけど。 しかしそんなスムーズに話は進まない。ルパン氏からのメールで、 「2月3日に会議が入った。これは基本的に出席しないとマズイ」 そうか、、残念だけど仕方ない。久々にルパン氏とビリヤードもしたかったし、積もる話も山とあったけど、仕事となればそれ優先であるのは当方も同じ事であり。だからこう返信。 「もし来れなくなっても気にするな。直ぐに遊びに来れる距離じゃないし。」 しかし彼は当方が思っている以上にアルゼンチンに来たいらしく、 「あー、コンビニのおでん食いてぇ!でも寒いから外出たくねぇ。どーしよう。んー、でも行きたいなぁ」って言うくらいそっちに行きたい。 と。。 俺はコンビニのオデンかよ!! と突っ込みたくもなったけど、彼らしい例えで何となくホノボノした。でもそうなると滞在期間が4日間だけという、日本で軽く小旅行に行くくらいのお気軽レベルになってしまう。何よりも時差ボケが治る前に帰国という、素晴らしいエンディングも待っている。 ダメだ、ダメだ。 何よりも移動費に対してのコストパフォーマンスや身体のことを考えると、滞在4日間はあまり得策ではない。しかしそんな心配は彼には通用しなかった。いや、通用しないと言うよりも、もう既に彼の心のベクトルは当方が考えているよりも真っすぐにアルゼンチンに向いていた。 そしてルパン氏は意を決したように、 「会議はしょうがないなぁ、欠席しよう」 何と言うか・・・当方が逆に申し訳ない気分になってしまった。でも、来るとなれば全能力を使ってアテンドする。 エルマーノだからね。 結局2月1日からこっちに来れる事になったんだけど、そうと決まったら話がマッハで進む進む。それからたった数回のメール交換でルパン氏のアルゼンチンでのスケジュールがどんどん決まっていく。 しきりに彼が言う、 「肉食わせて、肉!肉!!あとM氏のデザートと朝飯も食いたい!!」 しょうがないなぁ、俺に任せとけ。 そういえば今思い出したんだけど、当方がこっちに来た初年度に 「アルゼンチンに遊びに来いよ、俺がこっちに居る間くらいしかアルゼンチンと縁があることなんて無いかもしれないんだから」 とメールをしたら、 「いかねぇよ!」 と即答していたルパン氏。 あれから約2年。 彼なりに積もる話も山ほどあるに違いない。当方が日本に居た時などは、彼と語りだすと本当に止まらなかった。どっちかが寝るまでお互いの未来の事や失敗談をとことん話し合う。 そんなルパン氏、現在も航空券が取れていない。。 もし無事に来れたら、玉撞きながらでも朝までノンビリと語りましょうかね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|