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2006.11.11
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カテゴリ:亜爾然丁にて
第一話→~ブランク編  第二話→~巨大!?編

第三話。

ピラニア。

過去に当方が釣った魚の中で、石鯛、鰻、雷魚・・など、水から上げても尚ビックリするくらいいつまでも生きていた魚は海・川を問わず数種類いたけども、ピラニアはそれに匹敵するか、それ以上の生命力を有する。

今回のこの釣りでは、餌の生餌が無くなったら釣り上げたピラニアをその場で捌いて切り身にし、それをまた針につけて餌にするという、ある意味自給自足のような釣り方も十分可能。正午を過ぎた辺りから残りの生餌も少なくなってきていたので、釣り上げたピラニアはそのまま船の隅っこのほうに餌にするために放って置いた。

外気温は30度をゆうに超えている。それにも増して船上甲板の温度は更に高いのに、ピラニアはその上でいつまでも口をパクパクさせて生きている。釣り上げてから20分くらい経っても口の近くにデッキブラシの持ち手の木の部分でも近づけようものなら瞬時に飛びつき、一撃でバリバリと真っ二つに食いちぎるほどまだまだ元気イッパイ。

中型のピラニアでもそんなんだから、当方が今先ほど上げた50cm近くのピラニアの口にはデッキブラシどころか、軽く男性の手首くらいの太さは入るものと思われる。口の付近に物質を近づけただけである程度の距離だと飛びついてくるので、絶対に「釣り上げたピラニアの近くには寄らない」のがこのドラード釣りの鉄則だ。

いや・・・

鉄則なはずだった。

あの巨大魚が掛かるまでは・・・

釣れども釣れどもピラニアしか来ないのに、時間だけが無駄に過ぎていく。半そでのTシャツから露出した腕の部分は既に20箇所以上も蚊に刺され、痒いのに日焼けで痛くて掻けない。

研ぎ澄まされた集中力も環境の苛酷さには到底適わないのだろうか・・・

今回のドラード釣りは残念だけど・・・

半分以上諦めかけていたその時!!

ガツン!!

ギリギリギリギリギリ!!!!!

ドラグ調整完璧の旧式太鼓リールから物凄い勢いで糸が出て行く。

「来た!!!!!こ、この引きは、、間違いない、ドラードだ!!!!」

Tシャツの上腕部分を捲り上げ、バトルに備える。

今一度、硬い顎に針が食い込むようにグイっとアワセる。

ジャッバーーーーン!!!!

飛んだ。確かに飛んだ。

そして見た。

強烈な西日に反射する金鱗を。

そしてそのドラードは今までに見たことの無い大きさだった。

ハッキリ言ってその姿を見たときはかなりうろたえた。

午前中朝早くから出航し、ドラードのアタリが全く無いまま迎えた夕方の4時過ぎ。半ば諦めかけていたその時にこの突然すぎる巨大な本命。待ち焦がれし我がターゲット。これは絶対に上げなければならない。

グググググググ・・・・

無数の汗が額から滴り落ちる。当方の左手に強く握られた竿は中間場所の深い位置から限界までシナッている。リールを巻いてドラードを船の近くに寄せようとすればするほど、更に暴れて遠くへ離れていく。自然とほころぶ当方の口元。

「面白い、これだよ!!!!今日一日、これを待ってたんだ!!」

そんなやり取りを数十分続けたドラードは今度、船の周りを縦横無尽にグルグルと周り始めた。当方もそれに合わせて時計の長針がそれの中心に向かっているのと同じように、安定しない船上を駆け巡る。

その時だった。

ガブリ☆

「ウキャ----------!!!!!!!!?????????????」

このように頭の中は?マークでイッパイ。次にどういう動きをしてくるか想定不能なドラードから目が離せないのに足に何かがくっ付いている。いや正確に言うと、靴に重りが付いているようだった。

いくらブンブンふってもその重りは全く取れようともしない。

しかも足の指先が何だか痛い。

ま、まさか・・・

ドラードの引きの隙を見計らって足元をチラッと見てみると、その重りの正体は想像通りの物体だった。

つい先刻釣り上げた50cmの巨大ピラニア君。

約3kgのそれが「こんにちは☆僕のことも忘れないでね☆」と言わんばかりにガッチリと靴の先に噛み付いていた。

そんな当方側の想定外トラブルなんか無論知る良しも無く船の周りをグルグル暴れまわっているドラードは相変わらず渾身のパワーを以って当方の筋肉を痛めつける。こっちは足に余計な重りが付いているもんだから満足に船上の移動も間々ならない。

「ちょ!!ちょっと!!ピカチュ!!足のピラニア取ってくれよ!!!」

「Si!!!セニョール!!!」

ピカチューは当方の足先にガッチリ噛み付いているピラニアをタオル越しに掴むと、勢いをつけて思いっきり引っ張った。そんなに思いっきり引っ張らなくても良いのに・・・って突っ込みたくなるくらいに力いっぱい引っ張った。

(ふぅ、、やっと余計な足の重りが取れたよ。ありがとうピカチュー、でもなんか・・・あれ?デジャヴ??あはは、なんでお前がそんなところに居るのよ?アルゼンチンまで遊びに来たなら来たって言えば持て成してあげたのに。あれ?お前も、、お前まで、、一体今日はどうしたんだ?皆揃いも揃って。今夜は飲みか?久々にな!って・・・あれ、ん~何かこの光景見たことあるなぁ・・いや、同じ光景じゃないけど似たような光景だ。あれはいつだったか・・・、、そうだ・・思い出した。車だ。雪の日に5m下の田んぼダイブして車ごと引っ繰り返ったときにもこんな感じの光景をみたなぁ。って、何で俺は今現在こんな夢みたいなものを見てるんだろう・・・今は釣りをしているはず、そう、釣りだ。ドラードだ、全然つれなくて・・でもデカイのが掛かったんだっけ、違うよ!ソイツと格闘中だよ!!)

ザッバーーーン!!!

落ちた。

ものの見事に船から川に落ちた。

「ピッ!!!ピラニアに食われるぅぅぅぅ~~~~~!!!!」

この恐怖ったら無い。

陸上でも接近戦なら適わないかもしれないのに、水の中でなんか集団で攻撃されたら瞬間で骨と皮になってしまう。子供の頃、テレビで見たアマゾンかどこか川で牛が川を横断するときにピラニアに襲われ、ものの数秒で骨だけになっていた映像が脳裏に過ぎる。

砂と泥が混じった水が口の中に入ってきた。

「これに掴まって!!!」

ゴボゴボ・・・

ピカチューがとっさに差し出したデッキブラシの木の部分に掴まるも、握りが浅かったのとこの状況になっても当方の左手にしっかりと未だ握られている竿がドラードに引っ張られたため、指が滑って木を放してしまう。当然だけど霊長類が右手一本で水を掻いて泳いでも、やはり水中では魚類のほうが強かった。

どんどん船から離されていく。

足は勿論水底につかない。

でも竿を放したくない。

ドラードに引っ張られている間、ピカチューが船にエンジンをかけている音がした。

船と当方が20mほど離されたぐらいで船がやっと横付けされる。慌てて船に乗り込み、再度ドラードと格闘・・・

と思ったら、プッツリと糸が切れていた。

靴の先っぽも無くなってた。

あんなに頑張ったのに・・・船に上がっても、竿を強く握った当方の左手は中々言うことを聞かず、自分の意思で竿を放すことが出来ないくらいに硬く握られていた。

右手で左手をコジ開けて竿を放す。

・・・・

それから更に数回アタリを待つも、いつの間にかタイムリミット。

釣りをして、久々にターゲットの魚が釣れなかったという非常にブルーな気持ちになったけど、足をピラニアに噛まれたし・・川には派手に落ちたし・・まぁ良い思い出にはなったかな。

後から聞いた話だと、血が無いとピラニアは襲ってこないらしい。サメと同じだね。

~完





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Last updated  2006.11.12 00:17:27
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