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2006.12.06
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カテゴリ:あ☆ぼたん
「マシンガン突き」

という技をご存知だろうか。

その昔、当方がまだ幼い頃に流行った「六三四の剣」という剣道漫画で、「武者」というキャラクターが窮地に陥ると使う必殺技である。この技がまた凄くて、目にも止まらぬ速さで「ちぇーーーー!突き!突き!突き!!!」と、剣道の決まり手の一つでもある「突き」を一秒間に20発ほど出すと言う、それはそれは恐ろしい技だった。現に主人公である六三四でさえ、このマシンガン突きに一度ならず痛い目にあわされている。

この「突き」という技、現実に存在した人間で一番有名な使い手は、かの新撰組一番隊長沖田総司の「3段突き」になるのではないだろうか。伝説によれば、光の速さで3回の突きが来るもんだから、一発目を避けてもその次、そしてまた次、と首元に向かって高速の突きが飛んできた、らしい。

「突き」と言う技は両腕を上下左右ではなく、体重を移動させながら両腕を押し出し、そして引くという普段の生活では何気に使わない筋肉を酷使するために、常人がまともにそれをやってもどんなに速い人でも一秒に2回くらいが限度だろう。

そんな過酷な技だから、漫画の中の武者でさえ1試合に一回しかその「マシンガン突き」を出すことが出来ない。まるで陸奥圓明流の無空波のような一撃必殺の強力な必殺技であり、一度使うと身体の色々な部分が消耗してしまう為、この手の必殺技を扱うキャラはそれを避けられたらほぼ一方的に負ける場合が多い。

そんな究極の必殺技であるマシンガン突き。

小学生の多感な時期にそんな漫画を読んでしまった少年M君がそれに影響を受けない訳が無い。その漫画を読んで剣道を始めるもあまりの過酷な練習から1ヶ月で挫折、でもマシンガン突きだけは何としてもマスターしたい。漫画の中で物凄い「突き」を放つ武者に心を完全に奪われていた。

あるときは犬の散歩途中の公園で大木に向かってマシンガン突き、あるときは自分の部屋の浜田真理のポスターに向かってマシンガン突き、そしてまたあるときは庭の大きな石に向かってマシンガン突き、と日々鍛錬が続いた。

そんな事を繰り返し、数ヵ月後…

とうとう完成した。

マシンガン突きが出来るようになったのだ(妄想上)。

・・・・・・

待っていた。ひたすら首を長くして待っていた。今か今かと弟が学校から帰ってくるのを。早くマシンガン突きを打ちたくて仕方が無かった。頭の中で弟に向かってマシンガン突きを放つ自分に酔いしれた。(俺は武者だ!ちぃえーーーーー!!!)程なくして弟がズボンに手を突っ込みながら鼻水垂らしてアホ面下げて帰ってきた。とうとう修行の成果を試すときが来たのだ。

さすがに棒を持っての首への攻撃は危険が伴うことくらいは解っていたから、今回は初試しと言うことで無手手刀で相手の身体全体に突きを入れることに決定した。

「なぁ、ちょっとそこに目つぶって立っててくれよ」

「え?いいよ」

間合いを計る。一秒間に20発も突きを出す(妄想上)んだから、一回で決めなければならない。心臓が高鳴る。

今だ!

「ちぃぃぃぃえぇぇぇぇーーーーーーすとぉぉぉぉ!!!!!!!」

チュドドドドドドド

身体全体に高速手刀突きを食らった弟は、その場にうずくまり地獄からの叫びのような嗚咽を上げている。「勝った。これでとうとうマシンガン突きをマスターした。剣道なんかやんなくても俺にはこれくらい出来るさ!」と優越感に浸っていたら、やや回復した弟にカウンター気味に頬にギャラクティカマグナムばりの右フックを入れられる。

正直、誰にも言ってないけど、このとき初めて「脳が揺れる」という経験をした。いわゆるKOになるんだけど、兄貴としての威厳もあったので吹っ飛ばされた壁に必死に寄りかかりながら「グーでやった?ねぇ、今グーで殴った?」と反撃の間の時間稼ぎをする。

それからはいつもの様にただの殴り合いの兄弟げんかになって親に怒られて終了。今日、口の奥、奥歯のずっと奥に殴られたときから出来た傷を久々に舌でなぞっていたら思い出した。

マシンガン突き、至極恐ろしい技である。







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Last updated  2006.12.07 04:04:39
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