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カテゴリ:亜爾然丁にて
「あいつ、ビリヤードふつーに上手いよ。ふつーにイケメンだし」
これは要するに「ふつー」「普通」という意味だから、上記の例でいくと特別ビリヤードが上手いわけではなく腕前はあくまでも普通、顔もイケメンなわけでもなくやっぱり普通って事になるんだろうか。 なんだそれ。「ふつー」だったら、どっちかというと駄目って方にも取れるじゃん。 ・・・・・・ こういった、友人などとの会話の中でたまーに出てくる曖昧な言葉を当方の場合サラッと流せない。車のエアコンも部屋のエアコンも温度設定はいつも最低温度、最高温度のみしか使わない極端な当方にとったら、こういう中途半端な言葉は許すまじきNGワードなのだ。 しかし例えば一般的に肉の焼き方の「ミディアム(中くらい、普通)」、「簡単、普通、難しい」の「ノーマル」といった意味の「普通」、これは最早ハッキリしている「普通」であって、お題の「ふつー」とは意味が多少違う。しかし思ったんだけど肉の焼き方を「ノーマルでお願いね」なんて絶対に言わないね。でも意味は通じるのかなぁ、今度レストランに行ったらシェフに言ってみよう。 それは良いとして、一体この「ふつー」という言葉の基準は何処にあるのか。何なんだ、その「ふつー」って。ふざけんな、と。そこでこの「ふつー」という言葉の持つ意味を、なるべく細かく噛み砕いてみることにした。 上記の例文で言うと他人に「ビリヤード上手いね」と言われるには、やはりそれなりの基準を満たしていないとそう言われることも無いし、「ふつーにイケメン」と言われる時にはやはりどこかの基準を満たしていないとそう言われることは無い。要するに相手が自分本位で設定された点数を満たしていればこの曖昧な「ふつー称号」を与えてもらえるわけだ。 そしてこの「ふつー」という言葉が使われる場合は必ず3人称かそれ以上に人数で使われる。A君がB君にC君のことを尋ねるといった場合が殆どだろう。 だがしかし、その評価する側の点数が自分よりも圧倒的に上な場合には「ふつー」という言葉は使うことが出来ない。例えば当方レベルの3流料理人が三國シェフの事を「ふつーに料理うまいよ」なんて言おうものならもう穴があったら しかし逆に料理の全くの素人さんに「M氏の作った料理は"ふつー"に美味い」と言われても気持ち的には結構微妙。いやどちらかというとローキックの一発でも入れたくなるレベルでムカつくな。でも、自分と同業者で、ある程度実力を認めている人に言われたら逆に嬉しいかもしれない。 ならばつまるところそういうことか、この言葉を使うときは評価する側とされる側のそういったステータスがある程度均衡しているときに使われるものなのだな。自分よりもほんの少し上であったりとか、全くの互角であったりとか、若しくはほんの少し下。 言う側も言われる側も「ふつー」という言葉を使い合える位の関係。 これから先、自分を自分で評価する場合には「ふつー」じゃ嫌だけど、他人に噂されるときには「ふつー」って言われるのは、「ふつーじゃない」って言われるよりもよっぽどイイかもね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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