ライブドアとフジテレビのやりとりについて
何ヶ月ぶりかね、このブログに書き込むのは。もう騒ぎが始まって結構たちますが、ライブドアとフジテレビがいろいろやりあっていますね。今日、ニッポン放送の株式発行に対する異議申し立ての仮処分申請がとおり、ニッポン放送はフジテレビのみに対し株を優先的に発行することの予約をできないということになりました。その結果、株式を優先的に発行することも出来なくなりました。この問題、はじめの頃から見てますが…正直どちらの味方にもなれませんね。ライブドアも「一言挨拶に行って」から何なりとやればよりスムーズに(おそらく今回のようなやりかたよりも時間はかかるが、もっと影響力を与えられたかもしれない)できたのかもしれんねぇ、目的のためなら手段を選んではならんよ…などと思いながら見てたわけですが、そのあとのニッポン放送・フジテレビのやることなすことなんだかしっちゃかめっちゃかで。先に述べた優先予約権の決定の際「ニッポン放送はフジサンケイグループに残ります」っていっておりましたが、一番の親は(株式上、事実上はフジテレビかもしれませんが)ニッポン放送であるにもかかわらずこの発言。いやいや、事実上支配されてるのかもしれんが、資本関係はそうなってないんだからその発言はおかしいだろう。その上、「フジサンケイグループから外れ、ライブドアの参加になったら企業価値が毀損する」という声明を発表するも、「具体的にどのような点で」毀損するかは全く述べず。というより、述べられないんでしょうけど。そこがすでに感情論になっており、そんなことで株式を発行されても…既存の株主の立場はどうなるのよ?なんて思ってみてました。たとえば、ライブドアが親会社になると、スポンサーが全て下りてしまいスポンサー契約料を得られない。そうなると収入を確保できない。そうなると困るので…というのならまだ話は理解できる(株式発行の是非はさておき)。その株式を発行することで、更なる企業の発展が見込める(基本的には事業拡大など、企業の発展を目的として増資を募るわけです)場合に株が発行できるのです。今回の場合のように、利益を見込めるわけでもなく増資されるとどうなるのでしょう。たとえば、100株を発行している企業があるとします。利益の総額が1,000円で1株あたり利益が10円となり、5円を株主に配当として還元しているものとします。これが利益の見込みもなく特定の株主に900株増資されてしまうようなものです。当然、利益総額は1,000円で代わりがないのにもかかわらず、株の数は1000株になってしまい、1株あたり利益は1円と1/10になってしまいます。1株持ってる株主は怒り心頭になるわけです。とまあ、こんなわけでどう考えても理にかなわないことなので、今回の裁判所の決定は当然のことだと思います。というか、これを許したら日本の株式市場はいかれてるってことになっちゃいますよ。そんなこんなで行く末はどうなることかと思っている次第。ここからが本題。ニッポン放送の社長も自発的に言ってるのか言わされてるのかわからないにしても不思議なことを言う人だと思っているのですが、フジテレビの日枝会長もかなり傲慢な発言をされております。それは…「テレビは残らないと困る」この一言です。ライブドアの堀江さんが「いずれテレビはインターネットにとって替わられる」というような発言に対してこう発言したのですが、この発言はどうかと思うわけです。僕は、ここ数年でインターネットがテレビの代わりになるとは思いません。まあ、20年後にはインターネットがもっと簡単に(PCなんていう不可解な機器を使わずとも)アクセスでき、テレビに内蔵されることはあるかもしれませんが、すぐにそんなことにはならないと思います。よって、堀江さんはちょっと言い過ぎ…そういう可能性もあるけど、という感じで捕らえました。それに対し「テレビは残らないと困る」という発言をした日枝さんですが、一体これは誰にとって困るのか?と言うところが問題になるわけです。堀江さんは技術的な未来予想をしたのに対し、日枝さんは自分たちの未来を案じたのです。ここ重要です。テレビがなくなっては困るという意見は、視聴者のものではありません。それこそ、視聴者は簡単に情報を取り出せるツールが他にもあればいいのです。今はそれのひとつにテレビがあるだけです。「テレビがなくなっては困る」という発言に集約されるのは、テレビ局はそれだけ大きな役割を担ってる、ということだけを思っていて、ユーザーがそれを選択するという考えを向こうがお持ちではないのではないかということが考えられるわけです。フジテレビは、視聴者を大切にするんじゃないのですかねぇ。