うるうる日記

　
　私は動物（毛のある）が大好きだ。

　自分でも、「どっかおかしーんじゃないだろうか？」と思うくらい、心が惹かれて仕方ない。

　ただ、その対象は、ハムスターではなく、「猫」だった。

　実際、結婚するまでは、猫を飼っていた。

　その猫は今でも実家で、私の代わりに、母親が可愛がってくれている。

　ほんの半年ほど前まで、私の対象は猫で、ハムスターを飼うとは思ってなかった。

　ただ、見て「可愛い」というくらいだった。

　それがなぜ、ハムスターを飼おうと思ったのか。

　ある日。

　休日、私は旦那と、隣町のホームセンターに行った。

　田舎にしてはそこそこ大きな店で、そこには小動物コーナーがあった。

　もともと旦那と目的もなく、フラフラと立ち寄ったところで、時間もあることから、

　興味本位に小動物コーナーを覗きに行った。

　そこで見たものは…あまり「良い」とは言いがたい環境にいる、ハムスター達だった。

　普通サイズの水槽に、10数匹のハムスター達が入れられていて、

　真昼間だというのに皆起きて、懸命に水槽の壁を登ろうとしているのが大半だ。

　他の子を踏み台にしている子。

　踏まれて、驚いてひっくり返ってしまっている子。

　怖くて、皆がいない中央でうずくまってる子。

　そして、（あくまで私が見た感じだが）まるで気違いのように、水槽の壁を舐めている子…。

　なんて事。

　心が締め付けられた。

　こんなの、ありなの？

　ひどい、と、私は思った。

　悲しくて、苦しかった。

　何とかならないものか、と思った。

　しばらくそこから動けなかったが…どうする事も出来なくて、私たちはそこから立ち去った。

　いろんな事を考えたのだ。

　助けるのはいい。

　全て引き取ってやることも、無理をすれば出来る。

　だけど、いかんせん…私は「ハムスター」を飼ったことがなかった。

　ハムスターの生態を何も知らなかった。

　そんな無知で引き取ったとして、

　果たして私は、あの子らを幸せにしてやる事が出来るのだろうか…？

　それが約束出来なくて、可哀想だからといって引き取ってしまっては、

　「欲しい！飼う！」と駄々をこねる子供と一緒になってしまう。

　だから…決めた。

　私は、猫や犬が、幸せな一生を送れるよう、何でもしていきたいと思っている。

　人と動物、お互いがいる事で、幸せな毎日が送れる為の、架け橋になりたいと思っている。

　だから…ハムスターも。

　「愛玩動物」なんて言われている、猫や犬、それからハムスター達。

　愛されて何ぼの、動物にされてしまった者たち。

　責任が、ある。人間として。

　だから。

　ハムスターを飼うことを決めた。

　まずは、彼らの事を知ることが大事だと思うからだ。

　そして、自分に出来るかどうか、知りたかった。

　ホームセンターで見た彼らを、今の私では救うことは出来ない。

　だけど…。

　今のところ…初ハムのうるめは、とにかく元気で、自由で、幸せに見える。

　彼女を幸せにする事が、第一の目標。

　そのうち、近い将来、私はもっと、幸せな者達を増やしてみせる。

　きっと、必ず。

　　　　　　　　　　　　　　


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