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うるうる日記

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2009/11/03
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 2009年11月2日。

 朝、起きるとうるめはまだハムモックの中で寝ていた。

 息が荒い。

 苦しそうだった。

 だけど、トイレに行って帰ってくると、いつものように

 「外へ出る」と、ゲージを齧っていた。

 いつものように外に出して、おやつをやったが、

 「仕事から帰ったら、死んでいるかも」と思った。

 同日夕方、5時30分頃。

 家に帰ると、うるめがハムモックの中から出てきて、

 いつものようにゲージを齧りだした。

 生きていた。

 ほっとして、外に出しておやつをやると、

 袋に詰めて、いつものように別荘の箱の中へ入って行った。

 この日は早い夕食を食べ、旦那と二人で買い物に行く予定だった。

 3日の祝日に、旦那があるイベントに参加する事になっていて、

 その準備の為だった。

 7時前。

 休憩がてら私はブログを書いていて、旦那はテレビを見ていた。

 しばらくしてから、出かけるつもりだった。

 「うわ!ビックリした」と、突然旦那が叫んだ。

 座椅子に座っていた旦那の横を、うるめが歩いていたからだ。

 ついでだから、旦那に捕まえてもらって、目薬を差した。

 すると、うるめが旦那の手の中で、しばらくじっと動かなかった。

 「変だ」と思った。

 うるめは、人の手の平で動かない事など今までなかったからだ。

 だけど、また旦那の手の中から降りて、フラフラと歩き出した。

 私は床に座って、うるめの様子をじっと見ていた。

 うるめがこちらに近づいてくる。

 別荘の、箱の中に行くのかと思い、私は体をずらして進路を空けた。

 だが、うるめは私の前まで来ると方向を変えて、

 私のところへやってきた。

 手を差し出すと、手の平に乗った。

 それから、そのままじっとしている。

 呼吸が荒く、苦しそうだった。

 やっぱり、おかしかった。

 両手で包み込んで、私も動かなかった。

 一度だけ、うるめは私の腕に登りつくように自分で体を動かして、体を伸ばした。

 その妙な体制のまま、すっかり私に体重をあずけてしまった。

 眠ったのか、とも思った。

 でも、顔を見ると、片目は閉じているのに、片目は開いていた。

 それに気が付いたとき、

 「ああ、もう駄目なんだ」

 と悟った。

 私は買い物に出るのを止めて、旦那だけで行ってもらった。

 へばりつくようなうるめの体制を、私は腕に抱えるように抱き直す。

 それから、反対の手でうるめの体を覆って、そうしていたら、

 うるめは何度か、痙攣をしたように、私の手の平に顔を当てた。

 見ると、閉じていた目を開けていた。

 息が、苦しかったんだろう。

 私のところに歩いてきたのは、苦しくて、

 私に何とかして欲しかったのかもしれない。

 でも、私は何にも出来なくて、苦しむうるめを、見ているしか出来なかった。

 泣いている事しか出来なかった。

 うるめが、歩いて私のところに来てから、あっと言う間だった。

 1時間もたたないうちに自力で動けなくなって、

 最後に、ヒキツケを起こしたように、大きく息を3、4回吸い込んで、

 それで、息をしなくなった。

 いつか来る時だった。

 それが11月2日のこの時間だっただけだ。

 息が苦しそうだったのは、多分肺炎を起こしていたのかもしれない。

 本当はこんな風に死なせたくなかった。

 もっと、眠るように安らかな死を迎えさせてやりたかった。

 私の力不足で、私の判断ミスで、最後に苦しませてしまった。

 本当に、申し訳ない。

 本当に、ごめん。ごめんね、うーちゃん。

 買い物から帰った旦那が、一緒に泣いてくれた。

 ありがたかった。

 小一時間、うるめを抱いていたが、

 手の中なんかで暖めていたら腐ってしまうとようやく思って、

 ゲージの中に保冷剤を敷いて、その上に、うるめを寝せたハムモックを置いた。

 そうしておいて、私は泣くだけ泣いて、ぼんやりとテレビを眺めていた。

 すると、目の端に、台所の方で動くモノを見たような気がした。

 思わず見て、何もない。

 そんな事が3回ほど。

 うるめかもしれない。そう思った。思いたかった。

 もう、うるめはあの体から離れて、自由に、そこらへんを歩き回っている。

 そう、思いたかった。

 だから、いつものように、たたんだバスタオルの上に、

 クルミと、カボチャの種2個と、アワやらヒエやらの雑穀を置いておいた。

 そうしたら、もう、見えなくなった。

 開いていた目が、どうしても閉まらなかったのに、今日の朝見ると閉じていた。

 毛も、ツヤツヤでフワフワで、まるで眠っているようだ。
 
 まだ、うるめの体はゲージの中にある。

 火葬にしようと、思っている。






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最終更新日  2009/11/03 06:56:07 PM
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