いつまでも…二人で

亡父が40年くらい前に、私のためにデパートの時計売り場へ行って買って来てくれた鳩時計

確か・・・クリスマスプレゼントだったと思うのですけれど
自分の部屋ではなくて、皆が集う居間に掛けてもらっていました

私が結婚するときにこの鳩時計を持って行きたいと言ったので
実家から、私の元へ来たのです

夫との結婚生活の一部始終を見ていた鳩時計
時間を告げる鳩の鳴き声は消して使っていたのですが

随分前に鳴くように設定しても鳴くことはなかったので、壊れているのだと思っていました

そうしたら、今日　電池が切れたのか時間が止まっていたので電池を変えたら・・・

大きな声で『ポッポー』と鳴いたのです
少しびっくりしました

実家でしか聞いたことがなかった鳴き声に、懐かしさがこみ上げてきました




将来に期待と不安を抱えていた思春期から、私の人生の時間を一緒に刻んでくれていたこの時計がとても落ち着きます

ただ、鳴き声に慣れていないのと
時を告げる回数が一つ足りないので・・・慣れれば気にならなくなるかしら

この家では、ずっとリビングに掛けていたので
もちろん夫も時間を確かめる時はこの鳩時計を見ていたのです

どうして急に鳴くようになったのでしょう
壊れてならなくなったのなら理解できますけれどね

急に、壊れていたのに治ったのでしょう・・・て、そんなことあります？

お決まりですけれど、こんな時は夫が鳴るようにしてくれたと思うのが一番しっくりしますよね
テレビを点けていなければ、し～～ん　としているので
可愛い鳩の『ポッポー』という声を流れるようにしてくれたのだと思っておきます

父がなぜ鳩時計を買ってきてくれたのか思い出せないのですけれど
きっと私が『鳩時計が欲しい』と言っていたのでしょうね

随分前に逝った父のほんわかと暖かい優しさと
夫の思いやりを思い出させる鳩の声をこれから聞くことができます


不思議なことは起こるものですね(⌒∇⌒)





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