カテゴリ:酪農のお仕事
酪農家は牛乳を搾って出荷して生計を立てていますが、
その乳を搾るのが乳牛です。 乳牛の中でも、ウチで飼っているのはホルスタイン種。 そのホルスタインにも「うし」と「べこ」の2種類があります。 その違いは結構知られていなくって、 皆さん方言だと思って「うし」も「べこ」も一緒くたにして 「べこ」と呼んでいます。 さらに恐ろしいことに、「べこ」には、使い方の発展形があるのです。 「おらえのべこが」・・・・・この「べこ」は名詞。 「さて、べこにかかるか」・・この「べこ」は酪農の仕事全般を指します。 「何しったい?」「べこ」・・この場合は酪農の仕事をしていると言う動詞。 こんなふうにつかわれる「べこ」ですが、 実は「うし」にはつのがない。 そして「べこ」にはつのがある。 コレは「うし」。 そして、こっちが「べこ」 違いは一目瞭然。 岩手のお土産、張子の首を振る「赤べこ」にはちゃーんとつのがあるし、 「子うし」にはつのがないから子うし。子べことは言わない。 さあ、今日からアナタもウシとベコの違いを認識して牛舎を覗きましょう。 と、言うのは真っ赤な嘘です ホルスタインはホルスタイン。 「うし」も「べこ」も同じ牛です。 つのがないウシは子牛のうちに除角をしてしまうのです。 つのが出始めた頃に根元から焼いてしまいます。 残酷と思いますか? つのがあると言う事は、牛が武器を持つと言うことです。 敵意がなくてもあたれば怪我をするし、刺さる事もある。 ウチのように繋ぎ飼いだとあまり気になりませんが、 ウシを放して飼っているような形態では、人がウシの中に 入っていく場合にかなり危険です。 ウシの体重はおよそ600kg。 いくら大人しくても予測の出来ない行動で起きる事故は あるということ。 人の安全は家畜の痛みを伴う事もあるけれど、 飼い主あっての家畜です。 ファッションでつのを落とすわけではありません。 つのを落とす事で生まれる信頼関係のほうをより大事にしたい。 牛を飼うには人の都合に牛を合わせる事も必要な事だと ちょっと言ってみたかった今日でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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