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2014.04.09
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カテゴリ:サイボーグ009

先に今日は謝っておきます。すいません。

 神々との闘い編をちょっと解説・・・は、吹き出す問題が多すぎて大量の長文ネタになってしまいました。

 いつもよりって程度ですけど(笑)

 いいですか?!それほどでもないか(笑)

 そもそも、神々との闘い編は石ノ森章太郎御大が描いたサイボーグ009の作品で天使編の未完から、さらに熟成させた内容の

『神とは何か?』と言う石ノ森御大のメインテーマをも含む壮大な萬賀となるはずだった。

 この萬賀は虫プロ商事が出版した漫画雑誌COMに連載された作品でした。

 果たしてその内容とは、天使編の人類の創造主『神』と言うモノに挑戦する内容の作品・・・だと思う。

 思うというのは、萬賀をご覧になった方々ならわかると思うのだが「よくわからない」のである。

 *ここでいつもネタにして出している『順番がバラバラに発表される』なので、物語を把握できない。

 *COMが月刊誌であったこともあって、物語が12話しか発表されず繋がりがわからない。

 *一番の問題がここ、肝心の萬賀が「概念的すぎて」理解に苦しむ。
のである。

  最初の頃はまだ漫画的に説明や導入な部分が見られたが、もう「その1」のお話で神と思われる異星人が

 古代の地球に降臨していた的な証明を説明するだけにページが費やされ、萬賀としての面白みに欠けると行っていいかもしれない。


 この先、その2、その3と進むに従って、どんどん内容が概念化していき、その10へと続き、最終話に至っては台詞が一つもないイメージイラストの集合体的な展開になっていく。


 最終話になっては、主人公であるサイボーグ戦士たちが一人も登場せず、石ノ森御大が暮らした東北の冬をイメージした画集状態であり、そこの空に飛ぶ円盤がインサートされ

最後は円盤が空を覆う形で物語は打ち切りになっている。


 もう正直に言おう。

「何を言わんや?」である。

完全に読者を放置してしまった故の出来事そのものである。


 この事態は異常としか思えないのではあるが、この連載の前に伝説となった萬賀「ジュン※」を描いており、その表現力を009に持ち込んだ故の出来事とも言えるわけです。

 ※ジュン=イメージ的なイラストで物語を描いたセリフの殆どない萬賀で、これに衝撃を受けた手塚治虫御大が「ジュンは漫画じゃない」とコメントし、石ノ森御大は連載の終了を決意するほどの衝撃的作品(なお、手塚治虫御大は石ノ森御大に直接謝罪し、連載を続けた。と後に石ノ森御大が萬賀で発表している)詳しくはWIKでご欄ください。


石ノ森御大がジュンを引きずったとも言っていいのかもしれませんが。

 そもそも、この神々との闘い編がシュールな表現で読者を突き放してしまったのは単純な理由だと思う。

 「掲載雑誌COMが青年~大人向けの雑誌だったから」である。

 少年漫画の様に、ご説明台詞を入れる必要がない。というのが青年誌の特徴とでもいえばいいのでしょうか?

 当初、少年漫画から青年誌へと活躍の場を広げた石ノ森御大は、今ひとつ少年漫画の芸風から離れられずに苦しんでいた様に感じていました。

 漫画界の親友の一人である「さいとうたかを」御大は早くから大人向けの漫画を描いており、「オマエは(大人向けにしては)説明的すぎるんだよ」とその作風を指摘していたそうです。

 この辺の石ノ森御大の少年漫画風から大人向けの萬賀へとの作風の変わり様は石ノ森御大の作品『009ノ1』をオススメしたいですね。

 これをコミックスで初めからご覧いただくとわかりやすいのではないか?と私は思っているんですけど。

 009ノ1という作品の当初は大人向けに描こうとする石ノ森御大の頑張りや、少年漫画の説明的な部分などがが見え隠れしていると思うが

 中盤以降は吹っ切れた感じで、読者を突き放す形でありながら、そのスピード感で読ませて、魅せていく感触を味わえると思う。


 これで突き放し手法をモノにした感じ、石ノ森御大がひと皮むけた感を感じられるのではないでしょうか?


 後に、なにかの作品で先出の「さいとうたかを」御大も「ついにできたじゃないか。読者を突き放す漫画が」と、褒めたそうであります。


 で、肝心の009の方なんですが(笑)

 神々との闘い編はそんな背景を背負って、尚且つ新しいことに挑戦したかった、しかも実験萬賀で連載、しかも読者が逃げない作品として『萬賀009』が選ばれたのではないか?

と、勝手に勘ぐっているんです。


 結果、あまりに妄想的な展開や、少年漫画でヒーローとヒロインだった彼らがベッドシーンを演じると言う展開まで描いてしまい

 かつてのファンたちも離れてしまったと言っていいのでしょう。

 

そもそも、ストーリーがバラバラに発表されると言う支離滅裂な作品展開に対し、萬賀作品が概念的でセリフがない。

 イメージだけで物語が進みながら、萬賀のコマ割りを下から読む(つまり通常の漫画のままに上から読むと、結末が先に描かれて、解決策を用意、事件が最後に起こると言うコマ割りになっている)漫画など

読者の理解を超えすぎているでしょう。


 この神々との闘い編の真意はどこにあったのか?と、反対に問いたくなる程の怪作となり果てたのです。

 無論、本意は009の最後となる天使編を超えた神との闘いを描ききるというところにあったのは明白ではありますが(笑)

 これ、即ち神々との闘い編を知らずに御大の没後に出された『サイボーグ009GOD'S WAR』を読むと、概念的なものが各所に埋まっており少々難解な萬賀にも見えるんですよ(笑)


 しかし、これだけ概念をぶつけた作品『神々との闘い編』を見ておくと、御大がいかに萬賀としてのテイを崩さずに、”自分の作品としての009”でありながら

[待たせるだけ待たせてしまった読者]を驚かせる展開を仕掛けてきたかがわかります。


 これ=神々との闘い編はもう石ノ森御大の精神に直接入り込んだとも言っていい作品で、もうこれらを作品として繋げることができない以上、理解しなくていい作品になったと言っていいのでしょう。


 いま読み返しても、全く理解出来ない部分が殆どですし(笑)

 「お前は誰だ?」「お前は俺。おまえはおれ。オマエハオレ。」これが概念画を繰り返した今月の連載漫画「唯一のセリフ』では次回にご期待!とはならんでしょう?(笑)

 でも間違いなく、石ノ森御大の精神がここに描きまくられている作品である。とだけ言い切れますが。

「神々との闘い編は、バラバラに発表した作品を後日単行本にした時、全てが繋がって読める」と、どこかで石ノ森御大が行っておられましたが

・・・実験萬画すぎて読者がついて来られませんでしたね。


 すいません、あまりに難解な神々との闘い編につき、尋常ではないネタになってしまいました。


 よくわからなくなってしまったかもしれませんが、それでもいいでしょう。

 だって神々との闘い編だったんですから(笑)


 お付き合いいただき、ありがとうございました!

 どうぞ、頭を休めてください(笑)

 ・・・え?そうでもなかった?


これは「失礼」いたしました。

 (^∀^) ぎゃははは

 

 

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最終更新日  2024.09.13 23:55:45
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