空のオルガン

地元のスーパーやドラッグストアの水売り場と米売り場が空っぽだという。
　
　先日、収穫バイト先のオーナーさんから聞いた話。
　「大阪から友達が収穫体験に来てん。『来たついでにこっちのスーパーでお米と水買って帰ろうと思ったけど、どこにもないなあ。ほんまに、ない』って言うねん。ほんで、『実は明日の米もない。○○ちゃん（オーナーさん）、売ってくれへん？』って。いや、おみゃけ持って来てくれたし、物々交換にしようって言うて、持って帰ってもらった。その友達、『結局農家が勝ち組やなあ。ようわかった』って言うてたわ」
　そのうち、「着物と交換するようになるんちがうか？戦時中みたいに」と誰かが言って、別の人に「着物なんかもらったって着いへんし」とつっこまれていた。


　地元でも非農家の知り合いが、もうすぐ手持ちの米がなくなる～!と言っていた。
　この人は、もうすぐ新米が出るので、そのつなぎに２，３ｋｇだけ欲しい。でも新米がいつ出るのかはっきりしないので、足りなくなったらまた少し買い足すつもりらしい。

　一方、農家の知り合いは「去年の米がまだ余っとんねん。売れへんかな～」
　周りから「売るなら今やで！新米出たらみんなそっちに行くで！新米が出る前の、しかも店にない、今なら絶対売れる!」と言われている。

　秋が来て、新米その他農産物ができたら、都会の人がワーーーーっと来て買い占めるんじゃないだろうか？畑泥棒も出そう。物騒だこと。
　もしかして疎開もあるかも？ああ、いよいよ戦時中みたいじゃないの。どうなるのやら。