ボージョレのあて
昨夜、遅ればせながら、ボージョレを開けた。毎年、解禁を心待ちにしているワイン愛好家というわけでもないのだが、今年はたまたま我が家に4本もやってきた。夫が社販で半ば強制的に買わされたらしく2本は知人におすそわけ。残りは冷蔵庫へいれておき、昨夜なんとなく「飲んでみようかぁ」という気になった。こどもが寝静まった夜、くつろいだ気分でワイングラスを傾ける夫婦の図…なんとなくリッチで優雅な雰囲気を想像しがちだが実際のわたしたちは、コタツに丸まり寒がりの夫は綿入りはんてん姿。ワイングラスを出してくるのも面倒で、普通のガラスコップをふたつ。「あては?」と夫「あて?はて?あぁ、おつまみのことね」「生ハムとか」「そんなしゃれたものは常備してないねぇ… あ、クリームチーズがあったよ」「え~?赤に合うのは肉なのに」そんなこんなで、文句を言われながら用意したのは薄切りにしたリンゴにスライスしたクリームチーズをのせたものと肉にこだわる夫に、生ではないが棒状のプリマハムみたいなのがあったので軽く焼いて出す。夫の文句はぴたりとやんだ。ボージョレはなんともいえない芳しさで普段づかいのガラスコップにも美しく映える見事なルビー色。思いつきのりんごとクリームチーズは思いのほか、大ヒットのあてとなった。フレッシュワインの独特の酸味をほんわりとミルキーに包み込み、なんとも後味がいい。なんだかとってもいい気分。