個展★忌野清志郎の世界
久しぶりに天神までせっせとベビーカーを押した。目指すは福岡パルコ最上階!ずっと見に行きたいと思っていた忌野清志郎さんの個展がいよいよ今週末までと知って慌てて腰をあげる。ベビーカーだとついつい人混みが気になって、なかなか天神まで来ない。大概が近所の商店をウロウロするばかりなのだが、きょうはそうはいかない。混雑するであろう土日は避けたいから、きょうしかないのだ。約40分歩き会場に到着。一歩入った途端、懐かしい歌に思わず聞き入った。ニーサンズの頃の歌。あの頃、何度かライブを見たなぁ。細い体で汗だくで、キヨシロウその人だけの愛に溢れた誰のものでもない歌声は鳥肌ものだった。鋭くて激しくて、だけど優しくて壮大で、ひねくれてるようで素直で、かわいくて、真っ直ぐな歌詞もすごい。ガンになっても、これも一つのブルースだと言い、夢を大切にといつも前向きで歌への情熱を捨てなかった清志郎さん。もうどこを探してもこの世にいないなんて一般人の私たちからすれば到底信じがたい。今もどこかで歌っているのではないかと、去年の春、訃報を知ってもピンと来なかったのだが、きょうここにきて、何か抜け殻の前にいるような感じがして、じぃんと胸が痛くなった。会場にはステージ衣装やこれまでのレコードジャケットはもちろん、絵や漫画を描くのも好きだったという清志郎さんの少年時代からの作品もたくさん見ることができた。なんとまあ才能豊かで遊びゴコロ満載の素敵な人だったんだろうとあらためて溜め息が出た。こんなにもたくさんの作品を遺して、いったいどこに行ってしまったのでしょう。まだまだ作りたかっただろうに。悔しい。勿体ない。本当に惜しい。そのカラフルで力強い絵は生後半年にも満たない赤ん坊にも何かを語りかけているようで、ベビーカーの中の息子、びっくりするくらいニコニコと微笑みながら目玉をキョロキョロ動かして、ちゃんとしっかり絵を見てました。間に合って良かった!お近くの方、日曜日までです。ぜひ!