役所広司×菅田将暉【銀河鉄道の父】鑑賞
今月3度目の映画館。アトラクション感覚で2回見た東京MERの感動とはまた違って、しみじみじわじわとひとり、滂沱の涙に浸る。こんな私をいつも励ましてくれていた、13年前に死んだおとっちゃんのことも思い出す。役所広司演じる父親のなんと魅力的なこと。子を想う愛の深さと独特のチャーミングさ。そして若き天才役者・菅田将暉の真骨頂ともいうべく、狂気と偏愛の根底にあるピュアで真っ直ぐな宮澤賢治に、泣かされっぱなし。作品を朗読する彼のまた、声が良い。兄の才に惚れ込みその背中を押し続けた最愛の妹が死にゆく雪の日、亡骸を焼く炎の中の絶望、そして自身の最期を包む父母の慈愛。蒟蒻と子守唄。煙草と鮮血と白いトランク。雪の松葉。風に舞う原稿用紙と桜吹雪。この先もずっと記憶に残る名シーンがいくつもあった。その昔、鈴木亮平が演じた宮澤賢治も親しみと温かさに満ちてそれはそれは素晴らしかったけど、描く視点が変わればまた全然違ったものになるから、本当に映画や芝居は興味深い。宮澤賢治といえば、偉人の伝記本が大好きだった小学生の頃、一番最初に読んだのが、東北の心優しき文士のそれであった。岩手県花巻市は筑豊から最初に仰望した遠き憧れの地。いつの日か行ってみたいものだ。映画のあとにパンフレットまで買ったのは何十年ぶりだろうか。成島出監督作品というのも納得。好きと感じる作品は、監督も同じ場合が多い。そして、無性にアメニモマケズの全文を暗誦したくなった。#銀河鉄道の父 #宮沢賢治 #宮澤賢治#菅田将暉 #役所広司 #成島出 #映画鑑賞 #映画好きな人と繋がりたい #雨にも負けず