サトウキビ苗
午前中は晴れ。気持ちの良い快晴だったが午後からだんだん雲がかかり日付が変わるころには雨が降り出す予報。暦では啓蟄だからか今年初めてモンシロチョウが飛んでいるのを発見。ああ春だねぇ…とばかり言っていられない。モンシロチョウは青虫君の親。サトウキビの苗作りサトウキビの苗作りといっても別に何ということもない。他の野菜のように神経を使うこともないし。一般的な中間地なら3月中ごろが植え時。晩霜がなくなるときぐらいが良いらしいが、ただあまり暖かくなると勝手に発酵を始めて、切るとほのかにアルコールのにおいがしてくると苗としてはもう使えない。さてそのサトウキビの苗だけど…昨日のアオサギの写真に写っているサトウキビを根元から2,3節残して切る(左側)。切り株やその根元からまた今年の芽が出てくる。次に写真右側のように皮をはぐ。竹みたい、だけど中は空洞ではない。白い粉が噴いているのはもともとで病気や害虫を防ぐ役割があるらしい。ふき取ると淡い黄緑色で写真では見づらいが右がわの上の方のような色。ちなみにサトウキビはこの白い粉がついている範囲が甘い。苗としてもその範囲ぐらいが使える部分。でこれをこの写真のように2節づつ切る。けっこう硬いのでのこぎりを使ったほうが楽。写真の一番左の苗の真ん中の節に楕円形の少し色が違う部分がある。これが芽になるところでその周囲から根っこが出てくる。1節にひとつの芽があり次の節では真裏に芽がある。サトウキビは最初この芽の下の茎の養分で成長するので切断するときは芽の少し上で切る。これで苗の準備は完了。もう少し後の時期ならそのまま植えても良い。ただ今の時期はまだ寒い日もあるのでこれを濡れた新聞紙にくるんでビニール袋などに入れて日なたに2,3日置いておく。暖かくして芽を覚まさせてやる。黒糖を作ってみたそのまま皮をむいてかじって甘い汁を吸うのは近所の子供たちとよくやったんだけど、今年は少し黒糖を作ってみた。先月の話になるが10本ほど収穫して皮をむきミキサーで砕いて木綿布で絞り、その煮汁を煮詰める。すると黒砂糖になる。と書くと簡単だけどなかなかの重労働で取れた黒糖はコップに半分ぐらい。石灰を入れて酸度調整するのを忘れたので酸っぱくて固まらない糖蜜のようになってしまった。今も冷蔵庫の隅に入れてある。先日奄美大島出身の旅行者だか移住者の人が通りかかって、サトウキビを見ておどろいておられた。いろんな話をしたが、黒糖を作った話をすると奄美では身近に絞り機(ローラーのようなもの)があって簡単に汁が取り出せるんだそうだ。ついでに「石灰入れなきゃ駄目さー」と突っ込まれる。最近バイオエタノールが注目されているけれど、原料として穀物を使うよりサトウキビのほうが良いんじゃないのかなと思う。関東以西なら育てることは可能だし、肥料も特に必要もないし、特に手間もかからない。絞りかすは家畜のえさにもなるし。