『この世で一番大事な「カネ」の話』 西原理恵子
この世でいちばん大事な「カネ」の話西原理恵子さんがつづる「カネ」にまつわる真実が書かれています。子供のころから貧乏で苦労した西原さんが見た金の本当の姿です。カネは恐ろしいチカラを持っており、人を不幸にする反面、真正面から向き合うと自分の可能性を広げてくれるものだということが書かれています。以下気になったところをメモしておきます。1)他人がキミのことを教えてくれる。「才能」っていうのは自分だけじゃわからない、見えていないものだと思う。自分で「こうだ」と思い込んでいることって、案外、的外れだったりするから。人が見つけてくれた自分の「良さ」を信じて、その波に乗ってみたらいい。いい仕事をすれば、それがまた次の仕事につながって、その繰り返し、時には自分で意識的に方向転換をしながら、とにかく足を止めないってことが大事。そうやっているうちに、自分の道がだんだん、ハッキリ見えてきた。2)「バクチに追いつく稼ぎなし」ギャンブルというのは早々勝ち続けられるものじゃない。どんなギャンブルでも一番強いのは、主催している「元締」基本的には、勝つことよりも負けることのほうが多い「負けて当たり前のもの」3)人間は、引き返せない生き物である。「バクチは一本、泣くならやるな」いろんなバクチはするな、やるならひとつ、ひとつだけにすればそれなりに得られるものもある。あれもこれも手を出すと負けが大きくなって、崖っぷちまで追い詰められるという警告でもある。株をやっている人たちも、「この瞬間に決済をすれば、何千万円の儲けが出る」と思っていても、もしかしたらもっと儲かるんじゃないかと思うと、なかなか決済の決断ができない。お店でも、「引き時」を誤ってお店を潰してしまう。大手の企業では、「赤字がこのくらい出たら、その部門は撤退」というマニュアルがある。そのくらい、引き時を見極めて「やめる」という決断をするのは難しい。ここでやめたら、ゼロどころかマイナス地点に立つしかないという状況に立たされたら、マニュアルのない個人は、なかなかやめられるものじゃない。4)借金。地獄への片道キップギャンブル、バクチって、お酒やタバコと同じで、やりすぎると中毒で体を壊すからたしなむ程度にしないといけない。でも、「たしなむ」程度でやめられる人は、ほんの一握り。ギャンブルのために借りたお金がギャンブルで返せる絶対ない、さらに負けて、借金をどんどん背負い込んでしまうことだってある。そんな負のスパイラルに巻き込まれたら、負債額はあっという間に膨れ上がる。ギャンブルのために借金なんてしたら、行き先は絶対に「地獄」。「貧乏」と「ギャンブル」と「借金」はそのくらい直接に結びつくものである。自分で使っていい「カネ」とそうじゃない「カネ」。正常なときにはちゃんと判断できるはずの境界線も、ギャンブルで負けていると見えなくなり、軽い気持ちでカネを借りてその一線を越えてしまうとあとは地獄行きの超特急。ギャンブルをして、使ってはいけないお金に手を出すようになったらそれは「依存症」という病気。5)逃げちゃってもかまわない働き盛りといわれる三十代、四十代で息切れして何もかもがつらくなってしまうくらいなら、競争社会から落ちこぼれたっていい、日本を出ちゃって、ぜんぜん、かまわない、今いるところがあまりにも苦しいのであれば、そこから逃げちゃえ。「いくらがんばっても、どうにもならない」ってことを知ることは、とても大事なことだと思う。あまりにも疲れてしまったら、ちゃんと休む。心を休めて、ちゃんと物が考えられるようになってから「じゃあ、これからどうしたらいいんだろう」って自分とじっくり向き合えばいい。自分の「ダメなところ」をそんなに恥じることはない。肝心なのは、ダメになったら、そこからどう切り返すかなんだから。どうやったら、そこで「自分なりの次の一手」を打てるかなんだから。女の子に対しては、お姫様願望は捨てなさい。人の気持ちと人のカネだけはアテにするな!6)奪われないこと、外に出て行くこと貧乏人の子は、貧乏人になる。泥棒の子は。泥棒になる。これは現実だ。お金が稼げないと、そういう負のループを断ち切れない。生まれた境遇からどんなに抜け出したくても、お金が稼げないと、そこから抜け出せないで、親の世代と同じ境遇に追い込まれてしまう。「貧困」っていうのは直らない病気なんだ。そうして、幼いころから「希望」を持つことをあきらめてしまう。しかしその中にも、「希望」をもち、自分で自分の人生を作ろうとする子どももいる。動き出すと考えをどんどん展開させることができる。自分から動いて何かを知った人間は、そこから何かを始めることができる。なぜそんなことができたか。それは、自分が生まれた環境がどんなに酷かろうと、それを受け入れてしまうことをしなかったから。「希望」を諦めてしまうことをしなかったから。7)おわりに「人」の物語としての「生きざま」を描こうとしたら、その真ん中にあったのは、青い海と空と山、そして「カネ」をめぐるすべてのことだった。私が、自分が育ってきた貧しい環境から抜け出せたのは、「神さま」がいたからじゃないんだろうか。「働くこと」が私にとっての宗教なのかもしれない。それが私にとっての「神さま」で、私は自分の中にある「それ」にすがって生きてきた。どんなに煮詰まってつらいときでも、落ち込んでいるときでも、働いていれば、そのうちどうにか、出口って見えるものなんだ。どんなときでも、働くこと、働き続けることが「希望」になる。ときには、休んでもいい。でも、自分から外に出て、手足を動かして、心で感じることだけは諦めないで。---------PR 楽天市場でお買い物---------~7/3~6/19~6/30~6/26~6/30~6/11~6/25~6/19~6/26~6/17~7/1~7/2~7/1~6/30