NBSの「特別鑑賞会」
昨日の「ペレアス」の大がっかりから未だに立ち直れておりません。いやもう、今年の3大がっかりの一角を占める事は間違い御座いません。例えば歌手が悪いとかオーケストラが悪いとか演出が悪いとか、そういうことであればそれなりのフォローのしようもあるのですが、昨日のはそもそも音楽の造り自体が幾らなんでもちょっと違うだろう、と。その道を行くなら余程綿密に詰めておかないと駄目だろうけど、そういう面での詰めがあまりにも大雑把で甘い。 まぁ、そういうがっかりでした。物凄くがっかり。まぁ、一番のがっかりは若杉弘への期待に対するもので、勝手に期待する方が悪いと言えば悪いのだから、とも言えるのですが..... さて、今日の話。気が付いたら、NBSから<オペラ・フェスティバル>特別鑑賞会のDMが届いていました。 来年のスカラ、再来年のコヴェント・ガーデン、その翌年2011年のフィレンツェとバイエルンの引っ越し公演全演目・9公演を観る会です。S会員(=S席)54万円、A会員47万円、B会員40万円。で、<オペラ・ロイヤル・シート>会員というのがあって、S会員に更に25万円を寄付する形で、座席指定が優先的に受けられたり、ゲネプロに招待してもらえたり、レセプションがあったりするんだそうです。 で、このセットシリーズのメリット、これまでは「若干割安かつコストは申し込んだ時点で固定」というのが売りだったのですが、今回からは「5%相当割り引き、但し諸事情によりコストが確定した時点で再調整」なんだそうです。 全っ然魅力無いんですけど。まぁ、もとから買う気は無いにせよ。 3年で40万円あったら、ロンドンとミュンヘン頑張って行きますよ。それに、再来年あたりはオーバーアマガウの受難劇の年だし、日本で4万も5万も払ってオペラ見てる場合じゃないだろう、と。 いや、もう一つ言うなら、NBSに25万円寄付するくらいなら、藤原のさくらシート申し込んで、東フィルと新日フィルあたりに寄付して、を5年繰り返す方がよほど日本の舞台芸術の振興に役立つと思うけど。 新国立劇場にしてもそうなんですけど、そろそろ、日本も苦しくなってきた中で、持ってるリソースを如何に効率良く使っていいものを送り出して行くか、真剣に考えた方がいいと思うんですけどね。ビジネス工学的な考え方をそろそろ導入すべきかと。ビジネス的な考え方っていうと、どうしても利潤追求、みたいな話になるのですが、そうではなくて効率で語れる所は語った方がいい、とちょっと真面目に思うのではあります。