東京都美術館「フェルメール展」
お盆休みは絵画に親しむの巻第2弾~ くどいようですが、コンサートは夏枯れです。 実は今日は、折角上野まで行ったのでダブルヘッダーにしてきました。 東京都美術館の「フェルメール展 光の天才画家とデルフトの巨匠達」と、国立西洋美術館。国立西洋美術館は、「コロー 光と追憶の変奏曲」と、常設展がお目当て。 というわけで、今日はフェルメール展の方からですが....... うーむ。ちょっとねぇ。 あのですね、私、いつも美術館に行く時は、事前にチケットショプに寄って買って行くのですが、今回はフェルメール展はそれが全く出回ってない。この規模にしては珍しいこと。 で、割引券も持ってないので、現場で買いました。定価、1,600円。 しかも、入場10分待ち。お盆とはいえ一応平日なのに..... まぁ、この辺は、車乗って「渋滞してる」って嘆くようなもんだから仕方ないとして。 今回は「フェルメール展」です。で、7枚集めました。それはまぁ立派かも知れないけれど、他の絵も合わせると、実は38点しか無いのです。 そりゃぁ「フェルメール展」かも知れないけどさ、でも、「デルフトの巨匠達」ってわざわざ謳うくらいなんだから、もうちょっとその辺も充実させてくれてもいいんじゃない? いや、いい絵はそこそこありましたよ。でも、フェルメールにしても、全7点の内、ウィーンの美術史美術館から持って来る筈の「絵画芸術」がキャンセルになって、急遽アイルランド・ナショナル・ギャラリーから持って来た「手紙を書く婦人と召使い」に差し変わっている。それはまぁいいんですが、実は今回の中でこの絵が一番いいんじゃないの?というので、皮肉な話になってしまっているのです。 全7品の中には、数少ない宗教画「マルタとマリアの家のキリスト」、唯一の神話画「ディアナとニンフ達」、それに「小路」があったのだけど、正直、この3作、確かにフェルメールだけど、フェルメール的な「光の天才画家」振りを存分に発揮してくれているとは少々言い難い。「ワイングラスを持つ娘」は、確かにフェルメールらしいけど、やや靄の掛かったような表現だし。まぁ、満足行くのは、冒頭の1作品に「リュートを調弦する女」「ヴァージナルの前に座る若い女」くらいか。しかも最後のは結構小さめの絵だし。 それでも、もうちょっと他の人達の作品も集めてくれれば、それはそれで面白かろうと思うのだけど、そうはなってないんですよね。図録は2,500円で、諸々の解説が充実しているようなのだけど、そりゃ40点ほどしか絵がないんじゃ、文字情報充実させるしかないですよね。そういや、絵葉書も1枚150円だったし。 本当に「数少ないフェルメールを珍重する」のが目的みたいな。 フェルメールにせよ、他のデルフトの画家にせよ、それはそれでいいとは思うんですが....決して楽しめない訳では無いんですけどね。ちょっとキュレーターの構想、甘いんじゃないでしょうか?数がありゃ偉いってものではないですが、それにしても.....