9/29 新イタリア合奏団
みなとみらいホール 18:30〜 2階左手 ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲ト長調「田園風」RV.151 ヴァイオリン協奏曲集「四季」 フルート協奏曲ト短調「夜」RV.439 フルート協奏曲へ長調「海の嵐」RV.433 ヴァイオリン協奏曲「ムガール大帝」(フルート編曲) フルート協奏曲ニ長調「ごしきひわ」RV.428 <アンコール> モリコーネ:映画音楽「ミッション」〜ガブリエルのオーボエ リムスキー=コルサコフ:熊ん蜂の飛行(フルート編曲) ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲 RV.114 ヴァイオリン協奏曲「冬」第1楽章 フルート:アンドレア・グリミネッリ 新イタリア合奏団 (ヴァイオリン独奏:フェデリーコ・グリエルモ) たまたま今週は何も予定を入れておらず。申し訳なくも、読響・都響・スクロヴァチェフスキ・インバル という用語は、あまり私を動かす力はないのです.... で、たまたま某所で安売り券が出ていたので買ってみました。新が付くとはいえ、イタリア合奏団はDENONに盛んに録音していたところだし、まぁそれなりだろうと。 このコンサート、実は半ばはフルートのアンドレア・グリミネッリを聞くものだったようで。で、惹句が「パヴァロッティに愛されたフルート」だそうで.....ふーん........ というか、パヴァロッティがフルートなんてわざわざ愛したとも思えないのだけど...... まぁ、正直、あまり特記すべきことはなかったかな。申し訳なくも、アンコールの熊ん蜂の飛行は、あんまりそれっぽくなかったかな、と。フルートで吹く事自体に無理がある気が...... それはさておき。 新イタリア合奏団、所謂古楽器の団体という訳ではないと思ってましたが、チェンバロ伴奏に加えてテオルボを加えるという不思議なスタイル。楽器はともかく、ガット弦くらいは使っているのか、という感じの響き。 後から気付いたのですが、2階左側、結構舞台に近い所で聞いていたので、チェンバロの音が必要以上に聞こえていた気が。アンコールの時に、舞台からより遠い所へ動いてみたら、結構バランス良く聞こえて来たので、ちょっとあちゃぁな感じでしょうか。 正直、演奏はあまり上手いとは言えないと思います。本来鳴る筈の無い音が不用意に鳴ってしまったり(ミスタッチというか、余分に鳴らしちゃった、という奴でしょうか)、なんとなく音程が微妙に揺らぐような感じだったり。所謂上手い演奏ではない。例えば、最近聞いた中で言えば、フライブルクとか、ルーブル音楽隊とか、ああいうのに比べるとちょっとどうかと。 でも、それはそれとして、こういう感じでまとめてヴィヴァルディを聞かされると、これはこれで聞いて面白くはあるのですよね。そういう面ではこの人達は十分面白い。この日の昼間はスクロヴァチェフスキと読響がベートーヴェンを、翌日曜にはインバルと都響がマーラーを、それぞれやってる筈で、それはそれで評判はいいのでしょうが、私にとってはきっと面白かったのはこの演奏会の方だろうと。ここには、お題目抜き、巨匠ならざる人達が一時の、しかし出来るだけ上等な楽しみを聞かせようとした演奏がありました。 アンコールの4曲、まぁ、フルートのソロはあれですが、いずれも思わずウンウンと頷きたくなるような演奏でした。ちょっと妙な喩えですが、野球場で野球を見ているような気分。臨場感、今、そこでプレーが行われているという意味合いでのライブ感とスリル、それに通ずるものがある、そういう演奏だったなと。 .....きっと実買価格も一番安かったと思うし(苦笑)