9/14 東響 (ミューザ川崎シンフォニーホール名曲全集 第199回 2024年9月)
ミューザ川崎シンフォニーホール 14:00〜 2階正面 ストラヴィンスキー:弦楽のための協奏曲 ニ調 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調K,219 「トルコ風」 <独奏アンコール> バッハ:無伴奏パルティータ 第1番 〜 クーラント チャイコフスキー:交響曲第1番 ト短調op.13「冬の日の幻想」 ヴァイオリン:中野りな 東京交響楽団 指揮:アンドレアス・オッテンザマー いわゆるシルバーウィークと言うんでしょうか。3連休2連発の最初に聞いたのがこれであります。 安いチケットが出て来ていたので聞きに行ってみようか、ということで買ったのですが、まぁ、正直、禁断症状が出始めてたのはありますね。国内で言えばフェスタ・サマーミューザ以来1ヶ月以上ぶり。いや、盆休みに旅行に行って聞いたのだけれど、そこから数えてもそろそろ4週間といったところ。流石にね。そろそろね..... で、この3連休で聞いて回るわけですが、ね。 東響は6月以来。結構聞いてるな。前回はスダーンがベートーヴェンを振っていたのでした。で、今回はストラヴィンスキーにモーツァルトにチャイコフスキー。ふむ。 前半はストラヴィンスキーとモーツァルト。面白いのはこの2曲が殆ど同規模の編成だったこと。確かにストラヴィンスキーのは新古典主義的な作品なので、管さえ加えれば同じくらいのオケで、と言うことなんでしょうけれど、実際に目の当たりにすると、なかなか面白い。 このへんの曲は、まぁ、いいんですよね。よく弾けてるし。ヴァイオリン独奏も、多分聞いたの初めてなんじゃないかと思いますが、まぁ、いい演奏でしたですよ。 で、後半はチャイコフスキーの1番。冬の日の幻想ってタイトルがついてる曲ですが..... まぁ、聞くのはかなり久しぶり、多分生で聞くのは初めてなんじゃないかと思うのだけど.....あれよね。下品よね。この曲...... えーとね。品がないっていうのとは、少し違う気はするんですよ。ただ、なんというか........下品。民謡風のメロディーが沢山出てくるのは、まぁ、チャイコフスキーあるあるなんだけれど、後年の作品と違って、素材を次から次へとぶち込む感じなんですよね。洗練というものがない。肉沢山あるのがいいんでしょ!とか言いながら、バラ肉フライパンで炒めて油ギトギトなのも構わずに丼飯にこれでもかとぶち込んだ肉丼みたいな。いや、これ、味、付いてる?え、塩振ってるからOK?これが素材の味を生かすってこと?そりゃ違うぞ?みたいなね。で、最後に取って付けたように大盛り上がり爆音系フィナーレ。あーはいはい。 なんだろうな。演奏もまた、まぁ、一般論的には悪くはないんだけれど..... 第2楽章のホルンは聞きものでした。そういういい瞬間は確かにあるんですよ。でも、他はもう金管がブカブカ鳴らしまくるし、それに追い付こうとして弦も軋むし。要は美しくないんですよね。それで、確かに弦が力みかえったりするんだけれど、それ以上に管とのバランスが悪くて気になる。いつもは弦が金属的な力みかえった音を出すのが我慢ならないのだけれど、どうも、そもそも弦が力量不足ではないの?という、ね。その後色々聞いての日本大毛一般論としての結論は、まぁ、なんともなんですが、でも、やっぱり弦の力量は気になるのですよ。 それと、やっぱりこの曲自体ですよね........盛り上がりゃなんでもいいのかね、という。正直口直ししたいな、という気分であったのは事実。「それほど悪くはない演奏」だっただけにね。