運命の人
佐藤栄作総理大臣当時の外務省機密漏えい事件をフィクションとして描いた山崎豊子さんの小説。文庫本で読んでいます。全4巻の予定ですけど、今のところ発売されているのは2巻まで。舞台となっている政府もマスコミも、個人的にさほど好感度の高い業界ではありませんが、ストーリーがこの先どう転んでいくのか全くわからないのでドキドキしています。ここまでのところ…良かれと思った行動が、様々な思惑にいいように利用され、組織の強い力に手もなく蹂躙されていく個人の非力さに、重苦しく共感しています。それにしても、佐藤栄作総理大臣の在任期間は7年を超えているのですね。近年の総理本人の資質の問題なのか、足を引っ張り合う永田町の問題なのか、マスコミの無責任な報道姿勢の問題なのか、それとも無関心な国民のせいなのかわかりませんが、今は日本国のリーダーが余りにもひんぱんに代わり過ぎだと、改めて思いました。そんなことを思いながら、今年も今日でおしまい。みなさま、良いお年をお迎えください。