冬の札幌
1月半ばの月曜日に東京を出発した引越し荷物が、土曜日に札幌に着いた。東京では15℃くらいだった昼間の気温が札幌では氷点下になっていた。日本は意外と広い…。おそらく荷物は早目に北海道入りしていたのだろう。引越し業者さんの手で手際よく運び込まれて来る荷物たちは、どれもカチカチに冷たくなっていて、なかでも洗濯機ときたら内部に残った水が凍っていて、その日の洗濯は諦めた。窓の外を見ると、地面も空もひたすら真っ白。時折吹雪いて視界も悪し。札幌に暮らす僕の親戚たちは口々に…「なんでよりによってこの時期に北海道に。。。寒いっしょ。札幌が嫌いになったんじゃないかい。」と電話をかけてきてくれた。だけど、なんだろう、千歳に着いてからずっと僕の気持ちはウキウキとしていて、親戚の皆さんにも、「札幌が嫌いになるなんてとんでもございません」と迷いもなく返していた。そのあと、近くのスーパーに買い出しに行く途中で見かけたのがこの風景。美しさに言葉を失った。僕は、生まれてから数年間だけ札幌で育った。そしてわが子は、このたびめでたく就職が決まり、最初の赴任地としてこれから札幌で暮らすことになった。ご縁、と言うのでしょうか。札幌に呼んでもらえたような気がしてすごく嬉しい。子どもも札幌勤務を希望していたらしく、寒さと雪をものともせず生き生きとしている。これからは何度も札幌に来たい。距離的に疎遠になっていた親戚の皆さんともたくさん会いたい。今、そう思っている。札幌勤務が3年なのか4年なのか、それはわからないけど、わが子さん、邪魔にならないようにするので、たくさん泊めてくださいね。