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2007.01.01
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カテゴリ:Cuore d'Italia
新年おめでとうございます。あっという間に (何やってたの?といわれそうな2006年でしたが)昨年が走り去って、 2007年がやってきました。どうぞ皆様にとりまして 恙無く(つつがなく)良き一年になりますように。


...さて振り返って 晦日、大晦日。 師走の疲れがもうどっと出て、 少し休もうと思いながら...思いながら... 数ヶ月前に購入して観る機会のなかった La Meglio Gioventù (2003年のイタリア映画)を観始めて... とんでもない宵っ張りになってしまった。

この映画、 全編で6時間。

長かった。

いい映画で、 引き込まれるように観続けてしまい、頭ガンガン。


年越しそばを食べるということも ポッカリ忘れていた。
この2週間は クリスマスイブが日曜、クリスマスが月曜、 大晦日が日曜、 新年が月曜というスケジュールのため、 ミサにあずかる機会が多かった。 しかも大晦日の昨日は カトリックでは 聖家族の日。 1月1日は天の元后聖マリアの日。 どちらも心引かれて、教区の教会に足を向ける。


子供たちは クリスマスが私とだったので、今週末は今日も含めて夫がみている。


昨日の夜にやっとスポンジケーキを焼いて、 今日 帰宅してから 苺で飾りつけた。
クリスマスケーキを焼かなかったので、 ニューイヤーケーキ。(笑)

一人なんだけど、 なぜかとっても平和。 聖体拝領が多かったので、 ずっと守られているような安堵感がある。



上記の映画の中で、 心に残る言葉があった。
主人公のニコーラが、結婚が決まった娘のサーラに 言うのだ。
(サーラの母親はニコーラと彼女を捨てて 赤い旅団の活動にのめり込み、 逮捕され服役する。 釈放の後フィレンツェで 孤独に生きることを選んでいる。)

"Sei felice?” (幸せかい?)
"Sì.” (ええ。)
"Allora, è venuto il momento di essere generosi.” (それなら、今が寛大になる時だ。)


自分と父を捨てて テロに走った母親を、サーラはずっと赦せないでいた。
でも父ニコーラのその一言で、 彼女は一路フィレンツェへ...そして母ジュリアと和解する。


確かニコーラは、generosi と言ったと思う。(ちゃんと聴き取れていれば。)
娘に寛大でいろ、というなら ここは generosa なんだけれど、複数形の generosi は、サーラもニコーラ自身も含めているニュアンス。 E'venuto il momento di essere generosi. を文字どおりに訳すと、寛大でいるべき瞬間がやってきた、という感じ。 このニコーラの人間性に、 泣ける。

ジュリアと法的な婚姻手続きを踏まないまま 実質夫婦でいたわけだけれど、ジュリアは彼とサーラ(当時4才)を捨ててしまう。 赤い旅団は御存知、危険極まりないテロ集団。 彼女が殺人を犯すか、 彼女自身がそのうち殺されるか、そんな危険をはらんだ状況で ニコーラは彼女が逮捕されるよう図る。
スリリングな逮捕、そして服役。

ニコーラは面会に行き、そしてジュリアに言うのだ。 形式でしかないと思っていたけれど、そうじゃない。 結婚してくれないか。

妻として愛しているかといえば、そうではないのがわかる。でもニコーラはどこまでも誠実に、裏切り続けたジュリアに手を差し伸べる。 捨てられて傷ついていたのは、彼の方なのに。


ジュリアは自分の信条がすべてで、そんなニコーラの一切を 受けつけない。
彼のプロポーズを拒絶して、獄中に届けられた楽譜の本も拒絶して、釈放後は逃げるように 孤独な道を選んでいく。


自分が男であれ、女であれ、 ニコーラのように生きたいなあ、と思った。
悩み深いけれど、 良い道を選び続ける ニコーラのように。





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最終更新日  2007.01.02 04:43:34
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